横河電機、操業の自律化へ向け統合生産制御システム「CENTUM VP」の次世代モデルを発表

横河電機株式会社は、同社が展開する分散形制御システム「CENTUM」の10世代目となる「CENTUM VP(センタム・ブイピー) リリース7」のコンセプトを発表し、新たに開発したリリース7.01の販売を開始した。

リリース7は、プラントの設備や操作自体が学習し、適応する機能を持つようになることで、人間の介入を最低限にするという「操業の自律化の促進」をコンセプトに掲げている。

具体的には、プラント内に点在するデータをセキュアに集約することでプラントの全ての状態を見える化し、自動化運転の範囲を拡大する。

また、操業に関わるプロセス固有の事象を抽出・同定し、期待値からの逸脱を予兆検知することで、オペレータが変化を先読みしてアクションすることを支援する。

さらに、人のもつ知見や操業ノウハウをもとにした未来シナリオを提示することで、オペレータの判断への支援に加え、自ら最適な制御方法を導き出す「自律制御AI」がオペレータの操作を代替することで長期安定操業を目指すというものだ。

今回発売された「CENTUM VP R7.01」は、この操業の自律化を実現するための基盤整備を図っているのだという。

そのひとつが、セキュリティ強化だ。データを活用した操業を実現するためには、重要インフラのセキュリティに十分に配慮する必要がある。

そこで、制御システムを構成するコンポーネントのサイバーセキュリティならびにシステム全体としてのセキュリティレベルを強化するため、業界のセキュリティベンチマークに対応した。

さらに、OPC Unified Architecture(以下、OPC UA)接続により「CENTUM」の制御および操作監視の対象となるプラント内設備・機器を拡大する。

OPC UAとは、インダストリアルオートメーション分野において、異なるメーカの機器同士がデータ交換できるようにするための、プラットフォームに依存しない標準規格だ。

今回、統合ゲートウェイステーションにOPC UAクライアント機能を追加し、OPC UA通信プロトコルを活用する外部システムや機器に対してHISから操作監視できる機能を提供する。

加えて、プラント内に点在する各システムを統合し、操業の全体最適を図るために、「CENTUM」に関わる複数のエンジニアリングデータベースを結合してテストする機能を提供する。

横河電機の執行役 デジタルソリューション統括本部 システム事業部長である山本光浩氏は、「CENTUM VP リリース7は、安定操業の実現と自律化の範囲拡大によって、持続可能な社会や企業成長の実現といったサステナビリティや企業価値向上に貢献していく」と述べている。

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