製造業の現場では、ロボット制御、生産ラインの監視、AIによる画像認識など、異なる機能がそれぞれ異なるOSで稼働しているケースが少なくない。
こうした中、BlackBerry Limitedの事業部門であるQNXは、組み込み向け仮想化ソリューション「QNX Hypervisor 8.0」の提供を開始した。
このソリューションは、最新の「QNX ソフトウェア開発プラットフォーム(SDP)8.0」を基盤とし、マイクロカーネルアーキテクチャを採用することで、Android、Linux、QNXなどの複数のOSを同一SoC上で統合稼働させるものだ。また、仮想メモリ、CPU、割り込みコントローラ、デバイスといった包括的な仮想化ソリューションを提供する。
これにより、重要度の異なるアプリケーションを隔離・保護し、一方のシステムで問題が発生しても、他のシステムへの影響を最小限に抑えることが可能になる。
また、ハードウェアへ直接アクセスできるタイプ1ハイパーバイザーの効率性と、柔軟で使いやすいタイプ2ハイパーバイザーの特性を兼ね備えることで、開発者とインテグレータの利便性にも配慮している。
加えて、APIリファレンス、仮想デバイスの開発者ガイド、仮想デバイスのソースコードサンプルも同梱されている。これらを参考に、VIRTIO規格に準拠した独自の準仮想化デバイスを開発することが可能だ。
なお、「QNX Hypervisor」はすでに数千万台の自動車に採用されているとのことだ。
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