ルネサス、小型デバイス向けにUSB Type-C規格Release2.4に準拠した「RA2L2」マイコンを発売

ルネサス エレクトロニクスは、Arm Cortex-M23コアを搭載した32ビットマイコンRAファミリの最新製品として、「RA2L2グループ」の量産を開始した。

この新製品は、USB Type-CとUSB Full Speed(12Mbps)の両規格に準拠しているため、イヤホン充電ケース、荷物に同梱して温湿度を記録するデータロガー、カードリーダやハンディプリンタなど、USB充電とUSB通信の両方を必要とする小型ポータブルデバイスの部品点数と基板面積を削減する。

USB Type-Cコネクタ接続時の給電方向と容量を検出するCC(Configuration Channel)検出機能を搭載しているほか、最新のUSB Type-C規格Release 2.4で引き下げられた電圧検出閾値に準拠することで、旧仕様での誤検出による急速充電不可といった問題を解決し、ポータブル機器のバッテリー充電効率と安全性を向上させている。

また、独自の低消費電力技術により、アクティブモードで87.5µA/MHz、ソフトウェアスタンバイモードで250nAという低消費電流を実現することで、機器のバッテリ寿命を伸ばすことが可能だ。

さらに、USB以外にも、ローパワーUART(LPUART)、I3C、CANといった多様なインターフェースに対応。特にLPUARTには独立した動作クロックが搭載されたことで、Wi-FiやBluetoothモジュールとの連携において、データ受信と同時にシステムを起動させることが可能となる。

なおルネサスは、RA2L2の導入を加速させるため、ソフトウェア開発環境「Flexible Software Package」(以下、FSP)を提供する。

「FSP」は、RTOS、BSP、周辺ドライバ、ミドルウェアに加え、AI、モータ制御、クラウドソリューション構築のためのリファレンスソフトウェアを提供し、アプリケーション開発を支援する。

ユーザは独自のコードやリアルタイムOSを「FSP」に統合でき、開発の柔軟性が高めることができるほか、FSPを使用することでRAファミリ間で既存のIPを相互に移行しやすくなる。

加えてルネサスは、「RA2L2マイコン」と自社製品を組み合わせた「ウィニング・コンビネーション」ソリューションを提案した。

これは、USBデータロガーやGNSSによる通行料自動徴収、ゲーミングキーボード・マウスといった互換性のあるさまざまな自社製品とRA2L2マイコンを組み合わせ、あらかじめ設計検証済みのソリューションを提供するものだ。

他にも、さまざまなアプリケーション向けに400種類以上のウィニング・コンビネーションを提供しているとのことだ。

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