村田製作所、出力値のずれを抑え長期使用可能な産業機器向けデジタル3軸MEMS加速度センサを開発

長期間の監視が必要となる橋梁や建物などの劣化をセンシングする構造物ヘルスモニタリングでは、構造物の形状の微細なひずみや変化を正確に捉える加速度センサの性能が、システム全体の信頼性に大きく影響する。

しかし、センサは、使用期間にともなって出力値にずれ(ドリフト)が生じる「オフセットライフタイムドリフト」があり、従来の微小な傾斜を検知する高精度な加速度センサは、このオフセットライフタイムドリフトの値が高く、ずれが大きいという課題があった。

こうした中、株式会社村田製作所は、オフセットライフタイムドリフトが0.5mg(ミリ重力加速度)以下の性能を持つ、産業機器向けデジタル3軸MEMS加速度センサ「SCA3400シリーズ」を開発した。

「SCA3400シリーズ」は、独自のMEMSプロセスと最新の回路設計により、微小な傾斜検知が可能かつオフセットライフタイムドリフトの値が0.5mg以下の製品だ。

これにより、構造物ヘルスモニタリングなどで使用されるシステムの長期的な高精度測定に貢献する。

また、振動や温度変化に強いため、過酷な環境で使用される産業機器においても、長期間使用することが可能だ。

そのほかの特徴としては、低ノイズで微細な動きの検知が可能な点や、センサ状態を常時監視する自己診断機能が搭載されている点が挙げられている。

同製品の量産開始は2025年10月を予定で、村田製作所は今後も高精度な加速度センサの開発に取り組むとしている。

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