さくらインターネット株式会社と、株式会社ABEJAは、2014年7月に締結した業務提携の一環として、「さくらのIoT Platform」と「ABEJA Platform」をAPI経由で接続し、2016年冬を目処に両社の顧客が利用できるようになるという。
さくらインターネットは、通信環境とデータの保存や処理システムを一体型で提供するIoTのプラットフォーム「さくらのIoT Platform」を2016年度中に提供予定。同サービスは、「さくらのIoT通信モジュール」とキャリアネットワークを接続した閉域網を用意し、ストレージ、データベース、ルールエンジンを含むバックエンド、外部のクラウドやアプリケーションサービスと連携できるAPIまでを垂直統合型で提供する。正式サービスに先駆け、2016年4月より「さくらのIoT Platform α」の提供を開始し、2016年10月には、「さくらのIoT Platform β」を提供予定。
ABEJAは、AIのブレークスルー技術であり、蓄積されたビックデータから人間の手を介さずしてそのデータを適切に表現する特徴を自動的に見つけ出す「ディープラーニング」を活用したサービスを提供している。これまで、ディープラーニングを活用し様々な情報を収集・解析・可視化するクラウドサービス「ABEJA Platform」を、小売・流通業界を中心に、店舗運営の改善に資するソリューションを提供してきた。また、2016年6月には、ダイキン工業株式会社の技術開発拠点であるテクノロジー・イノベーションセンターと、ディープラーニングを活用した協業を開始し、製造業界にも進出している。
今回の連携は、インターネットを介さずに、「さくらのIoT Platform」と「ABEJA Platform」をセキュアかつダイレクトにAPI連携し、両プラットフォームのサービスを一括して広く提供することを目的としている。
両プラットフォームの連携により、さくらインターネットは、「さくらのIoT Platform」の利用者が、API経由で簡単に「ABEJA Platform」に接続し、「さくらのIoT Platform」に蓄積されたデータを活用できる。また、ABEJAは、IoTセンサーと連携して「ABEJA Platform」を新規で導入する顧客が、「さくらのIoT Platform」の閉域網を経由しセキュアな通信環境を提供することが可能となる。
また、「さくらIoT通信モジュール」を活用することで、多様なデバイス(機器)から時系列データを収集し、「ABEJA Platform」上でリアルタイムに解析することが可能となる。さらに、その解析結果を可視化するのみではなく、各デバイスにリアルタイムにフィードバックし自動制御をかける等、双方向なデータ通信が可能とする、AIによる様々な機器のコントロールを新たなサービスとして展開することも視野に入れているという。
さくらインターネットは、今後も「さくらのIoT Platform」と他社サービスとの連携を推進し、顧客がIoTで実現したいことを可能とするサービスを目指すという。また、ABEJAは、今回の連携により、IoTセンサーと連携した「ABEJA Platform」のデータ通信を、よりセキュアに利用できる環境を提供するとともに、ディープラーニングを活用した収集・解析・可視化から一歩進んだサービスの実用化に取り組み、国内外問わず多様な業界、シーンにおけるビジネスの効率化・自動化を促進し、産業構造の変革に貢献していくという。
【関連リンク】
・さくらインターネット(SAKURA Internet)
・アベジャ(ABEJA)
・ダイキン(DAIKIN)
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