2015年にサービスを開始したソラコムは、グローバルSIMを発表し、LoRaWAN, Sgifoxへの対応など矢継ぎ早にサービスを投入してきた。
利用企業は10,000以上にも及び、大企業からスタートアップまで様々な企業に使われている。
セルラーだけでなく、LoRaWANやSigfoxなど、異なる無線通信において、SORACOMが持っている機能を使って、セキュアにデータ通信を行い、異なるクラウドサービスにデータ転送をしたり、他のクラウドサービスへのアダプターを準備したり、自社のデータ収集・可視化ができるということで、IoTを活用しようとする企業にとってのニーズを満たしてきた。
そんな中、KDDIグループへの参加を表明したのは記憶に新しいのではないだろうか。KDDIのサービスにおける関係でいうと、「KDDI IoT コネクト Air」と称して、ソラコムのサービスの一部をKDDIの回線を利用している企業でも利用が可能となっていた。
その上で第二弾として、これまでKDDIとソラコムの間で別名称となっていた「KDDI IoT コネクトAir」と「SORACOM Air」のサービス名称をあわせ、これまで不足していたKDDI IoT コネクト Airの機能をSORACOM Airにあわせた。
つまり、これまでKDDI IoT コネクト Airでは、SORACOMのすべての機能に対応できていなかったが、今後はすべての機能への対応が可能になるということだ。
利用者からすると、KDDIの営業部隊から購入しても、SORACOMの管理画面からサービスを購入しても、同じサービスを受けることができるということになる。
また、ソラコムはこれまでドコモの回線を使ってMVNOサービスを行っていたが、KDDIのネットワーク(au LTE回線)も追加されたことで、利用者からするとキャリアの選択が可能となったのだ。
ソラコムの玉川氏によると、KDDIベースのplan-Kは、これまでのplan-Dと同じくコンソール画面で購入ができる。
管理画面でも同じユーザビリティで利用ができる。サービスに関しても変わらないということだ。
2つのキャリアのネットワークを活用することで、冗長構成をとることができるようになったり、プライベートIPアドレスをSIMに振り分けるGATEの機能を使うと、ドコモとKDDIのSIMをつかったデバイス間で閉域網での通信も可能となる
例えば、ATMなどでの冗長構成の利用がイメージできる。
初期費用は1500円/1枚(データ通信/SMS付き)、月額費用は、使用前が1日5円、使用開始後が1日10円の基本料金がかかり、1MB/0.2円〜のデータ利用量が必要となる。
また、今後、plan-K用のリファレンスデバイスの販売を開始し、認定デバイスプログラムも行うということだ。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。