昨今、コロナ禍における学校生活の変化に伴い、オンライン環境の整備をはじめとするDX化が加速してきた。顔を合わせることが当たり前だったスポーツもVRなどの普及により、新しいスポーツ体験の機会が広がっている。また、地域の実情やスポーツ環境・指導者の不足を背景に子どもたちのスポーツ機会が奪われないよう、ICTを活用した多様な運動・スポーツ体験や環境整備が求められるようになった。
一方で、個々の自治体・教育機関だけでは、ICTを活用した多様な運動・スポーツ体験を行うことができる十分な環境整備を実現するには困難を伴うのが実情である。
スポーツデータバンク株式会社(以下、SDB)と東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)は、スポーツ庁委託事業「令和4年度 Sport in Life推進プロジェクト(※)」においてデジタル技術を活用した専門家による遠隔指導等を通じた、中学生のスポーツ実施率の向上およびスポーツ環境整備の推進に向けた実証を開始する。
同事業では、地域スポーツ環境の整備によって中学生の運動・スポーツ意欲、実施率の向上を図る取組みを行っている。その一つとして、同実証では、中学生が手軽に始めることができる多様な運動・スポーツの充実や指導者によるデータを踏まえた効果的な指導が受けられる環境整備を同時に行う。
具体的には、NTT東日本中央研修センタ(東京都調布市)と指導先の学校(北海道登別市、富良野市)を接続し、学校配備のギガスクール端末を活用し、遠隔指導を実施する。
また、遠隔指導で学んだ内容をGIGAスクール端末活用し、学校スポーツDX応援パッケージ(実証中)として、いつでもどこでも復習動画として確認できるお手本動画レッスンや、自らの弱点をクラウド上にアップし、指導者からアドバイスを受けることができるリモート添削レッスンを実証展開する。
同実証において、SDBはプロモーター、全体プロデュースおよび実証エリアとなる自治体との連携などを行い、NTT東日本は、デジタル技術を活用した遠隔始動環境の提供や専門指導者(実業団チーム)による指導ノウハウの提供、および実証を踏まえた部活動支援事業化の検討などを担う。
※ 令和4年度 Sport in Life推進プロジェクト:昨今のライフスタイル変化やDX化の推進等、社会の潮流も捉えた、今後全国でスポーツ参画人口の拡大に向けた取り組みの創出が行われる際に、取り組みの横展開や、ヒントや知見の提供を通じた寄与ができるようなモデルとなる先進事例を形成することを目指す事業。
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