トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、配車サービス事業者向けに、トヨタ販売店と配車サービス事業者が共通の情報プラットフォーム上で車両データを共有し、車両管理、保険、メンテナンス等を一貫して行う、配車サービス車両向けトータルケアサービスを開発した。
まずはシンガポールでアジアの販売統括会社であるトヨタ・モーター・アジア・パシフィック(以下、TMAP)と連携し、東南アジア配車サービスを行っているGrab Holding Inc.が保有する車両1,500台にこのトータルケアサービスを提供し、段階的に東南アジア全域のGrab車両へ適用すると同時に、東南アジア地域内のGrabのトヨタ車比率を2020年までに25%引き上げることを目指すという。
このサービスでは、車両に搭載された通信型ドライブレコーダーであるTransLogから、トヨタが構築したコネクテッドカーの情報インフラである「モビリティサービスプラットフォーム」(以下、MSPF)に収集される走行データを、Grabとトヨタ、トヨタ販売店が相互に活用することで、配車サービスを実現。また、トヨタ販売店では、Grab車両専用にトヨタ生産方式(以下、TPS)による高効率のメンテナンスサービスを提供するという。
トラブル時には走行データなどから車両状態を把握することで、Grabセンターがドライバーをサポートし、運転挙動を踏まえたドライバーへの各種アドバイスを実施。また、トヨタ関係企業(あいおいニッセイ同和損害保険株式会社の現地子会社)が走行データ連動型自動車保険を提供しており、安全運転の向上と保険料の低減が可能になるという。
メンテナンスでは、各車両の走行状況、車両状態に関するデータを基に分析し、メンテナンス時期の最適化を行い、車両の状態を良好かつ安全に維持する。また、トヨタのシンガポールでの販売店であるBorneo Motorsに、TPSのノウハウを駆使した高効率メンテナンスを実現するICS(Intensive Care Stall)を設置し、配車サービス車両の非稼働時間を短縮するとともに、メンテナンスコストの低減を図るという。
【関連リンク】
・グラブ(Grab)
・あいおいニッセイ同和損保(Aioi Nissay Dowa Insurance)
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