西鉄とMaaS Tech Japan、自治体との共創による持続可能な交通体系の構築に向けてバス・鉄道での利用データの活用を開始

高齢化や人口減少等による利用者減少に伴い、地域公共交通の維持・確保が厳しくなり、より効率的で利便性の高い交通サービスが求められている。

西日本鉄道株式会社(以下、西鉄)と株式会社MaaS Tech Japanは、持続可能な交通体系の構築を目指し、西鉄グループが運行するバス・鉄道での利用データの活用を開始する。

データの活用までの流れとしては、まずMaaS Tech Japanが、福岡県の「福岡県モビリティデータ連携基盤構築等業務(※1)」を受託後、西鉄とMaaS Tech Japanは、バス・鉄道の利用データの共同利用に関する契約を締結する。

次に西鉄は、バス・鉄道の利用データを「仮名加工情報(※2)」へ加工し、MaaS Tech Japanへ提供する。MaaS Tech Japanは、受領したデータを可視化・集計処理後、統計化されたデータを自治体へ提供する。そして自治体は、受領したデータを交通政策の立案等に活用する。

西鉄からMaaS Tech Japanへのデータ提供は2023年7月以降、MaaS Tech Japanから福岡県へのデータ提供は2023年9月以降、福岡県から県内市町村へのデータ提供は2023年11月以降を予定している。

MaaS Tech Japanは、受領した仮名加工情報を、以下の条件で集計する。なお、「絞り込みの結果、極めて少数となるデータ」に対して、秘匿処理(集計値2以下はすべて非表示)を⾏う。

  • 時間:⽉、⽇、曜⽇、時間帯等(最⼩で1時間単位)
  • 場所:駅やバス停の市区町村、⼩地域(町丁⽬)、駅・バス停等(最⼩でバス停単位)
  • その他:利⽤系統、属性(年齢層)等
西鉄とMaaS Tech Japan、自治体との共創による持続可能な交通体系の構築に向けてバス・鉄道での利用データの活用を開始
統計データ(サンプル)
西鉄とMaaS Tech Japan、自治体との共創による持続可能な交通体系の構築に向けてバス・鉄道での利用データの活用を開始
統計データ(サンプル)
なお、バス・鉄道の利用データは、西鉄グループが以下の方法にて個人が特定できない仮名加工情報に加工する。

  • 機微情報の削除(氏名・性別・居住地・電話番号等)
  • カードIDをランダムな英数字記号に置き換え
  • 生年月日を年齢層に加工(例:1990年1月1日→30代)

※1 福岡県モビリティデータ連携基盤構築等業務:福岡県モビリティデータ連携基盤を構築し、統計データをグラフ等の視覚的に分かりやすく可視化したシステムの機能提供や、運用面の維持管理を行う。
※2 仮名加工情報:他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報。

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