三井不動産とYanekara、カーシェアEV車両のスマート充電を活用した実証実験を開始

三井不動産株式会社と、EV充放電の遠隔制御に関わるプロダクト開発を行う株式会社Yanekaraは、三井不動産と多様なパートナーが次世代の街づくりに向けた事業を共創する「未来特区プロジェクト」の取り組みの一環として、柏の葉エリアにおいてカーシェアリングサービス用電気自動車(カーシェアEV)を利用した実証実験を2024年2月13日より開始する。

同実証実験は、今後のEVの社会普及を見据え、カーシェアEVへスマート充電を導入し、効率的な電気利用と卸電力市場および需給調整市場(※1)における経済性の検証を行う。それにより得られるデータを活用し、今後のEV充電設備の拡充拡張、V2G(※2)事業化を目指す。

具体的には、柏の葉スマートシティにおいて、三井不動産グループが運用するカーシェアEV車両2台に対し、Yanekaraの開発するスマート充電器「YaneCube」を設置し、充電を行う。

YaneCubeは、既存のEV充電コンセントにリモート制御機能を後付け可能なEV充電コントローラーである。EV充電コンセントに取り付けるだけで、自動充電制御を行い、電気料金削減を実現する。また、EV毎に充電データの取得が可能で、充電回数/電力消費量等の抽出・分析を行うことができる。さらに、走行距離データとEV充電データを組み合わせた電費の分析や、EV毎のCO2削減量の算出が可能で、V1G/V2Gをミニマムな初期投資で実現する。

三井不動産とYanekara、カーシェアEV車両のスマート充電を活用した実証実験を開始
YaneCube
三井不動産とYanekara、カーシェアEV車両のスマート充電を活用した実証実験を開始
YaneCubeを使用した自動充電制御 概念図
YaneCubeの導入により、市場連動型電力プラン(※3)において電力単価が安い時間帯に充電が出来るようになり、カーシェアリングにおけるEVの効率的な電力利用を目指すほか、年間を通じて得られたEV利用と充電のデータを基に、2026年度以降に見込まれる需給調整市場への参入を見据えた事業性の検証等を行う。

※1 需給調整市場:電力の需給バランスを調整するために必要な調整力を取引する市場のことであり、再生エネルギー比率の向上が見込まれる中、系統電力の安定化に向けて重要性が高まることが見込まれている。
※2 V2G(Vehicle-to-Grid):電気自動車を「蓄電池」として活用し、大手電力会社が管理する電力網に供給する技術、またその考え方のこと。
※4 市場連動型電力プラン:発電に使われる燃料の価格変動などの影響で電気使用料の単価が市場価格に応じて変動する電気料金プランのこと。

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