環境問題への取り組みは、企業にとって重要な課題である。独自にグリーン調達ガイドなどを定め、環境配慮等に積極的に取り組んでいる企業から優先的に部品等を調達することを推進している企業も増えているため、従来の環境負荷物質の使用制限のみならず、生産プロセスにおける環境配慮にも注目が高まってきている。
クオリカ株式会社は、工場の生産性向上ソリューション「KOM-MICS」の新機能として「電力量監視オプション」をリリースした。
KOM-MICSは、株式会社小松製作所の生産現場で培った技術とノウハウを活かした生産現場の生産プロセスにおける課題解決を実現するプラットフォームで、工作機械の稼働データ及び加工データなどの各種データを収集し、それを分析することで、工場の稼働状況の可視化や最適化に向けた施策立案を支援する。
今回の新機能は、工作機械等の電源線に取り付けた電流クランプからセンサ受信部へ信号線で接続し、Kom-mics端末へは受信用USBを介して無線通信でデータ送信を行う。収集されたデータはKom-mics端末よりLTE回線などでクラウドサーバへデータ送信される。
工作機械に電力測定用のクランプを取り付けることで電力量監視を行えるため、既存の工作機械への後付け対応を容易に行える。また、対象工作機械に複数のクランプを取り付けることで、一次電源の総電力量とモータやクーラなどの二次側設備に分けた測定を行うことができる。計測された電力量は、加工品目毎/工程毎に分けて表示することが可能で、加工品目毎の使用電力監視を行うことができる。
さらに、Kom-micsの従来の生産性改善機能と合わせて活用することで、見える化した電力量から使用電力量の大きい工程を洗い出し、工程自体の改善(切削時間の短縮やエアカットの削減等)が可能だ。
Kom-micsをすでに導入済みの場合は、既存のKom-mics端末に上記の電流クランプ、センサ受信部および受信用USBを付加することで、電力量監視オプションを利用できるという。
工作機械などの時系列の電力量を一次電源の総電力と2次側設備に分けて確認できる。また、工作機械の稼働状態(加工中、工程間停止など)と合わせた監視も可能だ。
今後クオリカは、KOM-MICSをのべ1万台以上の機器に接続することを目標としている。
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