TOPPANエッジ、センサ取得情報を国際標準コードで変換・共有できる物流サプライチェーンマネジメントシステムを開発

近年、企業活動のグローバル化に伴い、製品の様々な情報をグローバルサプライチェーン上の全ての関係者が共有することを可能にする、国際標準仕様「EPCIS」に基づいた製品情報管理の需要が高まると考えられている。

また、2022年7月に公開された最新版「EPICS2.0」では、新たにセンサなどで取得した「モノの状態」に関する情報の共通フォーマットに対応しており、製品の温度などの状態に関するデータの共有も可能となっている。

こうした中、TOPPANエッジ株式会社は、製品の物流時の情報を、国際標準仕様「EPCIS 2.0」に対応した識別コードに変換し、企業間で共有可能な物流サプライチェーンマネジメントシステムを開発した。

このシステムは、輸送時の温度データなど、センサで取得したモノの状態に関する情報を、サプライチェーン可視化のための国際標準仕様「EPCIS 2.0」に沿って共有できる、サプライチェーンマネジメントシステムだ。

従来の「EPCIS1.2」準拠のSCMシステムの対応情報に加えて、センサ情報が取り扱えるようになった。

具体的には、「EPCIS2.0」に沿った形式で、各種センサなどから取得したモノの状態の情報をはじめとした製品情報・出荷単位・時刻・場所に関する情報を、国際標準で定められた共通コードとフォーマットに則り記録・管理することが可能だ。

これにより、異なる企業間でも製品の情報を、共通のデータベースからタイムラグなく連携することができる。

TOPPANエッジ、センサ取得情報を国際標準コードで変換・共有できる物流サプライチェーンマネジメントシステムを開発
同システムで「EPCIS 2.0」に沿って取り扱い可能な情報

共通フォーマットでデータを集約する一方、データの公開先を制限することが可能だ。例えば「メーカが出庫情報を卸業者には公開するが、競合となる他のメーカには公開しない」といったことを可能にする。

また、インターシステムズ製の統合データ処理基盤「InterSystems IRIS Data Platform」をデータベースとして採用しており、大量のデータの交換・検索・共有処理を高速で実現する。

TOPPANエッジ、センサ取得情報を国際標準コードで変換・共有できる物流サプライチェーンマネジメントシステムを開発
システムの出荷機能画面イメージ

このシステムを導入することで、物流サプライチェーンにおける企業間の情報伝達のタイムラグを解消し、ICタグやバーコード、QRコードなどで取得した製品情報を事前に把握することができる。

これにより、検品削減などの作業効率化や、サプライチェーン工程間での製品温度の共有などによる、トレーサビリティに基づいた品質管理に貢献する。

TOPPANエッジは今後、原材料の調達から製品の製造・流通・販売、消費者への提供までのサプライチェーン全体のプロセスを統合的に管理・最適化できるよう、同システムの機能拡大を行う予定だ。

また、同システムと各種センサ付きICタグや、製造DXソリューション「NAVINECT」をはじめとするTOPPANグループ各社の物流ソリューションなどを組み合わせることで、サプライチェーン全体をスマート化するトータルソリューションとしての提供を進める計画だ。

なお、同システムは2025年7月9日より医療・医薬業界などを中心に提供を開始し、2025年7月9日~11日開催の「第3回製造業DX展[東京]」、および7月16日~18日開催の「国際モダンホスピタルショウ2025」に展示され、デモを交えて紹介するとのことだ。

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