シュナイダーエレクトリック(以下、シュナイダー)は、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社(以下、ソニー)との協業のもと、ソニーのインテリジェントビジョンセンサとシュナイダーエレクトリックの産業用コンピュータを用いたAI活用による安全性向上ソリューションの提供を開始した。
このソリューションは、AI処理機能を搭載したソニーのインテリジェントビジョンセンサ「IMX500」と、シュナイダーエレクトリックのPro-faceブランドが手掛ける産業用コンピュータ「PS6000シリーズ」を組み合わせて実現したものだ。
「IMX500」により、ヘルメット、安全靴、安全ジャケットなどの着用状況をリアルタイムで自動検知することができる。
そして、Pro-faceの産業用コンピュータと連携することで、検知結果を現場のHMI上で即時に可視化・通知する。

なお、「IMX500」はセンサ内でAI処理を行うことができるため、クラウドへの接続を必要とせず、シンプルなシステム構成により現場にAIを導入することができる。
利用シーンとしては、作業者や機械の状態監視や、生産製品の状態監視、目視検査の自動化や定量化、ライン稼働率の見える化、古い設備の異常検知などが挙げられている。
また、シュナイダーは、同社の泉大津事業所に同ソリューションのテスト導入を行った。
泉大津事業所は、HMIや産業用コンピュータをはじめとするPro-faceブランド製品の最終組み立てや個別カスタム対応を行う拠点で、カスタマイズ用の様々な部品を保管するエリアでは、転倒や物の落下に備え、作業時に安全防具の着用が必須だ。
今回同ソリューションをテスト導入し、作業現場の状況を「IMX500」を搭載したAIカメラでリアルタイムに検知して、産業用コンピュータを介して通知するようにした。
これにより、安全防具を着用せずに危険エリアに侵入・作業している危険状態の発生を最小化し、製造現場の安全性と管理効率を向上したのだという。
今後は、これらハードウェアで処理・蓄積・取得したデータのさらなる分析や意思決定への活用に向けて、シュナイダーエレクトリックのグループ企業である英AVEVAのクラウドソリューション「CONNECT(コネクト)」とのデータ連携を強化していくとしている。
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