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ニュース > 日立、レジリエンス経営を支援するシミュレーション技術を開発
株式会社日立製作所は、さまざまな事業環境の変化に対応しつつ、それを成長に繫げるレジリエンス経営を支援するシミュレーション技術を開発した。
同技術は、経営者が危機下で検討するさまざまな戦略のリスクや効果を定量的に評価することで、組織変更や投資の迅速な意思決定を支援する。そのために、従業員モデル、業務モデル、各種ソリューションモデルなどのテンプレートをシミュレーションの部品(エージェント)として備え、実際の経営シナリオに沿って組み合わせることで、幅広い事業分野の計画検証を直観的・定量的に行うことを可能にした。
エージェントシミュレーションを活用したレジリエンス経営
例えば、社会インフラサービスの運用・保守事業では、事業形態の類型化と業務分析に基づき、同事業で共通に実施される業務をテンプレート化し、シミュレーションの部品(エージェント)として準備した。
特に、設備を表現するモデルは、FMECA(※1)などの信頼性分析に基づいて構成したため、複雑な構造や特性を有する設備の挙動を再現可できる。これにより、工場や発電所などの大規模設備に対する運用・保守から、風車や店舗設備など人員派遣による運用・保守まで、様々な事業計画の検証が可能となった。また、状態監視や故障診断などIoTソリューションのテンプレートを備えることで、ソリューション導入計画や目標性能の検討も可能とした。
シミュレーションにおいては、ステートチャート図(※2)として記述された前記テンプレート(エージェント)の組み合わせにより実行される。このようなエージェントモデルの特長は、事業の規模や内容に応じて設備、作業員、スケジュール管理者などをエージェントとして追加・削除することで、様々な事業計画を再現できることだ。
また、現実の設備・組織構成に沿ったエージェントを組み合わせてシミュレーションを行えるため、数理モデル化などの手順を必要とせずに計画検証を直観的・定量的に行えるという。さらに、OSSのシミュレーション開発基盤「Repast Simphony」上に構築することで、実装の効率化・低コスト化を実現する。
事業要素のテンプレート作成およびエージェントモデルによるシミュレーション構築技術
※1 FMECA(Failure Modes, Effects and Criticality Analysi):FMEA(故障モード影響解析)をベースとし、これに故障モードの発生確率を加味して故障リスクの大きさを算出し、対策の優先順位を決定する解析手法。
※2 ステートチャート図:処理内部での状態遷移を示すための図。
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