IDC、26年末までの国内プライベートクラウド市場は年間平均成長率20.4%で推移と予測

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IDC Japan株式会社は、国内プライベートクラウド市場予測を発表した。これによると2021年の国内プライベートクラウド市場は、前年比32.3%増の1兆2,163億円となり、2021年~2026年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は20.4%で推移し、2026年の市場規模は2021年比約2.5倍の3兆711億円になるとIDCは予測している。

2021年の国内プライベートクラウド市場は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響によって遅延となったシステム刷新/更新や新規プロジェクトの再開が見られた。同市場の市場規模(支出額ベース)は、前年比32.3%増の1兆2,163億円となった。

国内市場では複数のクラウドを利用するマルチクラウドが一般化しており、これまで「安定運用」「過去資産(ソフトウェアやITスキル)の継承」を特徴として導入が進んできたプライベートクラウドに大きな変化が起きようとしている。具体的には、これまでのプライベートクラウドは、そのほとんどが個別システムの最適化を目的としたサイロ型での導入でしたが、マルチクラウドを構成する1つの配備モデルとして検討されるようになっている。

さらには、マルチクラウド環境におけるプライベートクラウドでは、運用の一貫性を実現したハイブリッドクラウド志向が強まっている。すなわち、プライベートクラウドはサイロ型の導入から、マルチクラウド/ハイブリッドクラウドへと新しい時代を迎えようとしている。この背景には「クラウドの導入促進から、同環境の最適化」と「クラウドの導入目的がIT/業務の効率化から、DX/データ駆動型ビジネスの促進」といった、ユーザー企業の取り組みの変化がある。

2022年以降の国内プライベートクラウド市場は、従来型ITからの移行(クラウドマイグレーション)とDX/データ駆動型ビジネスとしての導入/利用が両輪となり、高い成長を継続する。同市場の2021年~2026年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は20.4%で推移し、2026年の市場規模は2021年比約2.5倍の3兆711億円になるとIDCは予測している。

現在、国内プライベートクラウド市場では、ユーザー企業のハイブリッドクラウド志向が高まっている。ベンダーは「プライベートクラウド環境上で稼働するワークロードのクラウドネイティブ化や構築/運用の自動化を進めると同時に、新しいアーキテクチャに適合したセキュリティおよびガバナンスの強化を進める必要がある」と、IDC Japan ITサービスのリサーチディレクターである松本 聡氏は述べている。

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