株式会社ZOZOは、同社が展開するファッションEC「ZOZOTOWN」のユーザによるアイテムレビュー投稿に対し、生成AIを活用してガイドライン違反を検出する独自ツール「アイテムレビューパトロール」を自社開発し、2024年4月より運用を開始した。
「アイテムレビューパトロール」は、ユーザのアイテムレビュー投稿をAIがパトロールし、ZOZOTOWNのレビューガイドラインに基づいて違反を自動で検出するツールだ。同ツールは大規模言語モデルを使用しており、大規模言語モデル特有の不確実性に対応するために、検出されたレビューを担当者が目視で確認することを想定して開発されている。
そして、同ツールを4か月間運用した結果、担当者のガイドライン違反チェックにかける業務時間を67.7%削減、チェック件数を68.5%削減したと発表した。
なお、ZOZOTOWNでは、商品選びの参考情報としてレビューを活用してもらうため、ガイドラインにおいて商品不良や配送に関する内容をレビューの対象外と規定している。以前は担当者が違反となるレビューがないかを一から目視でチェックしていたが、同ツールの導入により、ガイドライン違反の可能性が高いと判断されたレビューのみをチェックすればよくなり、生産性が向上したのだという。
また、ガイドライン違反となるレビューが取り除かれることで、これまで以上にアイテムレビュー機能がユーザの購入の意思決定に役立つとしている。
なお、ZOZOTOWNでは、2023年6月下旬から2024年3月末までの約9か月間で、社内各部署からのニーズをもとに23個のツールを独自開発したのだという。
その中でも、情報システム部門への社内問い合わせに対する一次回答を自動化した「問い合わせ対応bot」や、営業担当者が作成する週次報告資料に入れ込むべきトピックスをまとめてくれる「週ごとの売上トピックス作成ツール」、サービス上で公開する記事コンテンツを作成する際のタイトルと目次を生成する「記事タイトル&目次ジェネレーター」などは、現在も適宜アップデートを続けながら全社で運用・活用されているとのことだ。
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