ユカイ工学株式会社と株式会社国際電気通信基礎技術研究所(以下、ATR)は、ATRの音環境知能技術(※1)のコミュニケーションロボット分野への応用・事業化を目的として「自然な会話を実現する家庭内ロボット」を共同開発することに合意した。ATRの最先端技術とユカイ工学のロボット技術とビジネスプロデュース力をかけあわせ、コミュニケーションロボットと当たり前に暮らす日常を実現する。
ユカイ工学は、「2025年ロボットがすべての家庭に1台ずつある世界」をビジョンに掲げ、家族をつなぐコミュニケーションロボット「BOCCO(ぼっこ)」をはじめ人の生活に寄り添うユニークな製品を開発し続けているベンチャー企業だ。一方、ATRは、長年、ライフ・サポートロボットなどの情報通信関連分野や医療・ヘルスケア分野で先駆的・独創的研究開発を推進する研究機関で、世界最先端の研究成果を多数創出している。
今回、ATRが有するパラ言語(※2)(言葉には現れないが発話に伴って伝わる情報)の処理をはじめとする音環境知能技術をコミュニケーションロボットBOCCOに応用することで、家族間のコミュニケーションをより充実させると共に、コミュニケーションロボット向けの基盤技術をモジュール製品として世の中に広く提供するため、両社が共同で開発することに合意した。
ATRとユカイ工学の技術により「人の状況や気持ちを理解して対話できるコミュニケーションロボット」が家庭に普及することで、家族間のコミュニケーションを深める。また、ロボットとのより自然な会話によるヒューマンインタフェースを可能とし、さまざまなサービスを提供することを可能にする。
なお、同開発に当たり、ユカイ工学は「けいはんな学研都市ATRベンチャーNVCC投資事業有限責任組合」から1億円の出資を得て事業を推進する。
※1) 音環境知能技術・・・マイクロフォンアレイを用いた3次元空間での音源推定技術や、音声信号からパラ言語情報を理解する技術の総称。
※2) パラ言語(paralanguage)・・・会話の中でニュアンスや感情を伝えるために使われる、「え」、「うん」といった感動詞や話すときのリズム、ピッチ、声量、イントネーションのような言語そのもの以外の要素のこと。
【関連リンク】
・ユカイ工学(YUKAI Engineering)
・国際電気通信基礎技術研究所(ATR)
・日本ベンチャーキャピタル(NVCC)
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。