オラクル、IoT除排雪効率化実証実験におけるデータ分析基盤に「Oracle Autonomous Database」を活用

年間降雪量が過去5年平均で550cmを超える北海道富良野市では、市民が利用する生活道路の除排雪作業へのニーズが高く、大きな割合の予算を投じてその対応を行っている。一方で、除排雪作業に関わる経験を持った人材の不足および除排雪車両維持や人件費などのコスト増加といった課題も生じている。

この背景には、除排雪車両の操作を習得するだけでなく、その地域の道路や気象状況の把握など経験による知見も必要であり、また通常の除排雪作業は、通勤および通学に支障のないように早朝からの短時間で行われるため、経験のある作業員による効率的な作業の実施が求められることが挙げられる。

日本オラクル株式会社は、富良野市が実施する「IoT除排雪効率化実証実験」におけるデータ分析基盤に、「Oracle Autonomous Data Warehouse」および「Oracle Analytics Cloud」を導入したことを発表した。

同実証実験は、除排雪作業を見える化し、除排雪車両の走行ルートの最適化、作業時間やコストの削減などの作業効率化を目的に、北海道IoT普及推進事業として富良野市とTIS北海道株式会社が共同で行うもので、2020年12月から2021年1月までの除排雪業務においてデータ収集および分析、可視化を行う。

具体的には、稼働する6台の除排雪車両にGPS機能を持つ端末を設置し、IoTを活用し車両の走行データおよび職員の業務記録をリアルタイムに収集し、それらのデータを地図やグラフで可視化し、除排雪作業の見える化を図る。

さらに、期間中に収集した作業データに、市民からの問い合わせやフィードバック、気象データ、パトロールカーの出動記録などの関連データ、昨年以前の過去の業務実績などを合わせて相関的かつ総合的に分析することで最適な走行ルートの割り出し、作業時間およびコスト削減を図る。

富良野市は、この実証実験のデータの分析および可視化ツールとして、クラウド・データ管理基盤を短期間で導入可能な「Oracle Autonomous Data Warehouse」、データのビジュアライゼーションや予測分析、機械学習などの機能を備える「Oracle Analytics Cloud」を活用している。

Oracle Autonomous Data Warehouseは、データウェアハウスのプロビジョニング、構成、保護、チューニング、スケーリング、パッチ適用、バックアップ、および修復を自動化し、マルチモデルデータ、分析SQL、機械学習、グラフ、空間などの複数のワークロードを組み込みでサポートする機能を備えている。例えば、除排雪車両の走行ルートからの距離測定などには、空間分析機能を活用している。

一方のOracle Analytics Cloudは、インタラクティブ・ダッシュボードの構築、オンラインレポート、さらには予測のための機械学習アルゴリズムなどの機能を提供している。富良野市では、この実証実験の実施が決定してから1カ月でデータ分析基盤の構築を完了し、職員による利用を開始している。

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