NECとドコモ、災害時の救助支援にドローンや映像解析技術を活用した実証実験を実施し要救助者を検知

日本電気株式会社(以下、NEC)は株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)と共同で、自然災害における消防救助活動の支援を目指した実証実験を実施した。

今回の実験では、ドローンにより撮影した映像を、ドコモが提供するMEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)である「ドコモオープンイノベーションクラウド」上に配備した、移動機向け映像解析技術「FieldAnalyst for Vehicles」(以下、FAV)で解析したところ、要救助者となる人物を検知することができた。

「FieldAnalyst for Vehicles」は、撮影した映像から移動する車両や周辺の物体などを自動的に認識し、車両の詳細な特徴や移動経路などを分析することで行動検知を行う映像解析エンジンだ。今回の実験では、ドローンによる上空からの映像に対して、人物検知を行うといった新たなユースケースとして活用された。

具体的には、地震によって被災した住宅地を模擬した建物や瓦礫がある模擬住宅エリアのフィールドに、エキストラ人員5~10名を配備。上空にドローンを飛行させて、エリア状況を俯瞰した映像を撮影した。

撮影した映像を、ドコモの5Gを通じてMEC上に構築したFAVで解析し、人物を検知した状態の映像をユーザにフィードバックするという構成だ。

NECとドコモ、災害時の救助支援にドローンや映像解析技術を活用した実証実験を実施し要救助者を検知
今回の実証実験の概要図

人物検知については、映像上の輪郭から人と判定された箇所を四角でマーキング表示することで、人のいる場所を特定できる仕組みになっている(トップ画参照)。

今後は、今回の検証を通じて得た知見をもとに、ネットワークを利用した救助活動支援ソリューションやサービスの開発を行っていくとしている。

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