SGフィルダー株式会社では、これまで静脈認証方式による勤怠打刻を実施しており、新規スタッフ入職時に行う生体登録にかかる手間や出退勤のラッシュ時の混雑が課題となっていた。
SGシステム株式会社、シャープマーケティングジャパン株式会社および株式会社データスコープは、SGフィルダーの協力のもと、「顔認証勤怠システム」を共同で開発した。そして、佐川急便株式会社などの物流センター214カ所に計310台の顔認証端末を設置し、計約2万人のスタッフを対象に2022年8月上旬より稼働を開始した。
同システムは、顔認証検温システムと勤怠管理システムを融合したソリューションである。最大5万人分の登録データからすばやく個人を特定し、検温データとともにプライベートクラウド(※)上の勤怠基幹システムに記録できるうえ、複数拠点の情報を一元管理することもできる。
また、新開発の顔認証エンジンにより、顔のよく似た双子を従来より高精度で識別できるほか、同一人物の二重登録を抑制する「なりすまし防止」機能も搭載している。さらにディスプレイ横に「出勤」「退勤」など5つの専用ボタンを装備しており、利用者は直感的な操作で簡単に打刻することが可能だ。
同システムを導入したことにより、一人あたりの生体情報登録にかかる時間を約1/10、打刻にかかる時間を約1/2に短縮することに成功した。さらに、これまで紙で管理していた検温データも顔認証勤怠システム上で確認できるようになり、事業場における勤怠管理業務の効率化に貢献する。
同取り組みにおける各社の役割は以下の通り。
- SGフィルダー
- SGシステム
- シャープマーケティングジャパン
- データスコープ
現場管理業務で必要なシステム要件の定義および同システムの導入、運用
全体のプロジェクト管理及び同システムとSGフィルダー勤怠基幹システムとの連携、およびシステムの開発など
同システム全般のシステムインテグレーション、サーバーシステム開発、設置、保守など
顔認証端末の開発など
※ プライベートクラウド:自社システム利用を目的として構築・運用されるクラウド環境。
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