内田洋行ビジネスITフェア2024

パーソルP&T、ラストワンマイル配送実証の成果をもとに社会実装シナリオを作成

パーソルプロセス&テクノロジー株式会社(以下、パーソルP&T)は、昨年度国土交通省より受託した「無人航空機等を活用したラストワンマイル配送実証に関する調査業務」を実施し、成果報告を発表した。

この事業では、9つの事業者がドローンを活用したラストワンマイル配送を社会実装するために、全国9地域で「レベル4飛行」「ドローンポートとの連携」「自動配送ロボットとの連携」「新たなモビリティとの連携」に関する実証実験を実施した。

パーソルP&Tは、各地域で行われた実証実験の成果を取りまとめ、コスト比較、CO2排出量削減効果、4つの観点(事業面、技術面、制度面、社会受容性)から整理を行い、ラストワンマイル配送の社会実装に向けて、サービス事業者や行政、サービス利用者による主体的なアクションにつなげるためのシナリオをまとめた。

コストに関しては、既存の配送方法に対して、配送時、実証時、実運用時の3フェーズに加え、1人の操縦者が多数の機体を運航管理する一対多運航を実施した場合のコスト削減効果を検証した。

その結果、「レベル4飛行」では実運用時において、「ドローンポートとの連携」では多運航時において、既存方法の配送コストを2割程度削減できる可能性が見出された。

また、それぞれのフェーズにおけるコスト遷移を算出した結果、一部の事業に関しては、さらなるコスト削減が見込まれる結果になった。

CO2排出量削減効果に関しては、どの実証においても高い効果が見込まれる結果となった。

具体的には、従来の車両等を用いる配送を全てドローンで代替した場合のCO2削減率は、76.5%と算出された。

今後、ドローンで運搬できる貨物などの重量が増えることや、機体の耐風・耐水機能の強化により、年間を通じた運航率の向上が期待されるため、さらに高い削減率になると見込まれている。

これらの成果をもとにパーソルP&Tは、社会実装シナリオとして、「事業面」「技術面」「制度面「社会受容性」の4つの観点から、各実証事業の成果・課題を以下の図に整理した。

パーソルP&T、ラストワンマイル配送実証の成果をもとに社会実装シナリオを作成
各実証事業の成果・課題

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