デロイト トーマツ、人の個性・深層心理を再現したAI集団により顧客の反応を予測するサービスを開発

デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(以下、デロイト トーマツ)は、企業や自治体が顧客・ユーザ・市場などの反応を予測するための「AI haconiwa」を開発し、2025年12月の本格提供に向け、技術検証とベータ版提供を開始した。

「AI haconiwa」は、多様な人の個性・深層心理を再現したAIエージェント(以下、住人AI)集団を構築し、様々なコミュニティの反応を事前に予測できるシミュレーション環境だ。

具体的には、クライアントの利用目的に合わせて、マネジメントAIが構造化されたインタビューシナリオ・設問を作成し、インタビューAIが実在のインタビュイーにインタビューを実施する。

そして、取得した個性データからユースケースに適合したエキスパートAIがインタビュイーの特徴を解釈し、エキスパート目線の情報を付加したデータを生成。このデータを取り込み、実在のインタビュイーの性格や価値観、思考の癖などを再現した住人AIを生成する。

利用シーンとしては、マーケティング戦略をはじめ、商品・サービス開発、IR戦略、社内制度変革といった意思決定プロセスが挙げられている。

例えば、ターゲットとなる層の住人AIにマーケティング施策を事前に繰り返し試すことで、フィードバックを得て施策の精緻化に生かすといったことや、複数タイプのターゲット顧客の住人AIを作成し、営業シミュレーションを実施する中でそれぞれの住人AIから返ってくる反応をトレーニングに活用するといった活用例が挙げられている。

デロイト トーマツ、人の個性・深層心理を再現したAI集団により顧客の反応予測するサービスを開発
「AI haconiwa」の概念図

なお、「AI haconiwa」の提供にあたっては、コンサルタントとエンジニア・研究者のハイブリッドチームで展開し、シミュレーション実施による反応情報収集に加え、クライアントの課題解決のためにユースケースの開発や導かれたインサイトに基づく施策実行までをサポートするとのことだ。

また、デロイト トーマツでは、同サービスに活用できる様々な黎明期AI技術の調査・実証実験を行うため2025年6月から新たに「先端AIチーム」を創設しており、先端技術に関する情報とクライアントニーズの組み合わせにより、継続的に同サービスの高度化を図る計画だ。

2025年12月の本格提供時には、「簡易的な住人AI同士の会話」「マネジメントAI(インタビュー設計自動化)」「インタビューAI機能」の実装を予定している。

将来的には、住人AI同士の記憶を保持したまま相互会話することによる思考変化シミュレーションや、マクロ情報等の外部情報インプットによる住人AIの時系列成長、web3コミュニティを活用した住人AI情報のアップデート、脳波技術を活用したより高度な思考シミュレーション、仮想空間情報との融合による多彩な環境での住人AIシミュレーションなどの実現を目指すとしている。

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