京都府と、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、スマートシティづくりのための連携・協力に関する協定を締結した。同協定は、京都府とドコモの連携・協力のもと、ICTを活用して京都府の課題を解決し、京都府がめざすスマートシティづくりを推進することを目的に締結された。
同協定で連携・協働する主な連携事例は、以下の通りである。
- 5G等の技術を活用した京都府のICT化推進に関すること
- 第1次産業のICT推進に関すること
- 観光振興及び観光情報の発信に関すること
- 健康増進に関すること
- 子どもや青少年の教育及び育成に関すること
「けいはんな学研都市(※1)」の一部地域に屋内外の5G実証環境を構築し、京都府内で行われるスマートモビリティの公道実証実験やロボット遠隔制御といった実証を可能とすることで、新たなイノベーションやビジネスの創出への貢献を目指す。
農林水産省が進める「スマート農業加速化実証プロジェクト(※2)」を通じ、センサーを利用した圃場の水位管理の省力化や、経営・栽培管理システムを利用した圃場環境の可視化/作業記録の効率化などのスマート農業技術の実証を行い、農産物の生産効率・品質向上に取り組む。また、耕作放棄地・休耕田において、高級淡水魚であるホンモロコ養殖にICTセンサーを活用した省力化を実現し、地域産業の定着化を図り、品質向上による生産品のブランド化と6次産業化(※3)への貢献を目指す。
府内商業施設のdポイント加盟店の拡大や商店街へのd払いの普及によるキャッシュレス化を推進により、国内外の観光客や地元住民の利便性向上を図り、観光地としての付加価値向上への貢献を目指す。また、インバウンド観光客向けに体験ツーリズムなどのドコモアセットを活用し、京野菜の魅力発信や観光客の誘客に取り組む。
ドコモの持つ「健康マイレージ」などのヘルスケアアセットを活用し、府内住民の健康促進活動の推進や京都府内企業における健康経営に向けた取り組みへの貢献を目指す。
府内のドコモショップなどで「embot」プログラミング教室を開催し、子どもたちのプログラミング教育推進に協力する。また、ドコモショップなどにおけるケータイ・スマホ安全教室を通じて、利用モラルの向上を目指す。
※1 文化・学術・研究の推進を目的としたサイエンスシティ。京都府、大阪府、奈良県の3府県にまたがる京阪奈丘陵に建設されている。
※2 ロボット・AI・IoT等の技術を活用した「スマート農業」の社会実装を図るため、先端技術を生産から出荷まで体系的に組み立て、一貫した形で実証研究を行い、データの分析・解析を通じて最適な技術体系を確立する取り組み。
※3 1次産業としての農林漁業と、2次産業としての製造業、3次産業としての小売業等の事業との総合的かつ一体的な推進を図り、農山漁村の豊かな地域資源を活用した新たな付加価値を生み出す取り組み。
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