株式会社Sassorは、経済産業省が実施する「令和3年度 分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業」にて需給調整市場を見据えた実証を完了したことを発表した。
同実証事業では、株式会社エナリスを幹事企業とするコンソーシアムに参画し、複数の蓄電池を束ねてあたかも一つの発電所のように制御するシステム「ENES」を構築し、バーチャルパワープラントを想定した実証を実施した。
具体的には、すでに構築しているRAシステムである「ENES」の高度化と、将来の需給調整市場等への参入を見据えた一次調整力・三次調整力を想定した実証、卸電力市場価格を考慮して取引を行う供給力実証を実施した。また同実証事業では、株式会社村田製作所の協力により、村田製作所の家庭用蓄電池・産業用蓄電池をエネルギーリソースとして実証を行った。実証内容の詳細は以下の通り。
- 三次調整力1・2実証
- 逆潮流アグリゲーション
- 一次調整力実証
- 供給力実証
家庭用・産業用蓄電池を用いて、三次調整力1・2相当の制御の高度化を実施した。また、数万台規模の蓄電池制御をシミュレートし、蓄電池の充放電ロスを最小限に制御可能とする、Sassor独自の高効率AI制御ロジックの有効性を確認した。
逆潮流をアグリゲーション(ポジワットアグリゲーション)することで、太陽光発電や需要に影響されない安定的な供出の検証を行うべく、数万台規模の蓄電池制御をシミュレーションした。具体的には、ポジワット制御とネガワット制御の比較をシミュレーションで実施し、ポジワット制御の優位性の検証を実施した。
家庭用蓄電池を用いた実機での周波数制御を実施した。また、数万台規模の蓄電池をエミュレートし、周波数制御のシミュレーションを通して、遅れ時間の差異による考察や大規模に周波数制御を行う際のSassor独自の高効率AI制御ロジックの有効性を確認した。
家庭用蓄電池を用いて、卸電力市場の時間帯値差を考慮し、蓄電池を利用してより経済的に電力を調達する手法の検証を実施した。

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