富士通、「ユビキタスウェア」の新製品10種を提供開始

富士通株式会社は、顧客現場のデジタル化を加速させる「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE(フジツウ アイオーティー ソリューション ユビキタスウェア、以下、ユビキタスウェア)」の新製品10種を、2016年1月20日より順次、提供開始する。

 

「ユビキタスウェア」は、人を中心とした様々なデータを高度なセンシング技術で収集、解析・分析を行い、顧客が求める価値の高いデータとして提供できるため、すぐに現場で活用することが可能だ。

人・物の行動や状態を高精度に検出する「ユビキタスウェア センサーアルゴリズム(以下、センサーアルゴリズム)」は、社内外での実証を繰り返し、高い検出精度を実現している。また、各種センサーを搭載した「ユビキタスウェア コアモジュール(以下、コアモジュール)」は、顧客の製品・サービスに組み込むことが可能。

そのほか、「ロケーションバッジ・タグ」や、「バイタル センシングバンド」など、様々な利用シーンにあわせて、組み込み用途から、製品、それらの運用、サポートまで一括したサービスを提供する。

また、IoT導入に向けて事前に検証ができるデバイスやアプリケーションなどをセットにした「ユビキタスウェア パイロットパック(以下、パイロットパック)」も提供し、顧客の実証実験をトータルに支援する。

 

今後、同社は、同「パイロットパック」を活用して、幅広い業種の客やパートナーと検証を進め、共創モデルを立ち上げていく。

 

【富士通のユビキタスウェア】

同社は、デジタル革新を実現するデジタルビジネス・プラットフォーム「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc(フジツウ デジタル ビジネス プラットフォーム メタアーク)」を中心に、先端技術により、企業や業界の枠を超えて人・物やインフラをつなぐことを支援し、客の新たな価値創造と競争力強化に貢献していく。

IoT分野においては、人の周りに存在する膨大なデータを活用し、先端技術によって豊かで快適な生活をサポートしていく。フロントのセンシングデバイスからバックのネットワークやプラットフォームまでワンストップで製品を提供する中で、フロントを担う「ユビキタスウェア」は、これまでスマートデバイス開発で培った先端技術により、客のIoT導入を支援する。

 

【ユビキタスウェアの主な特長】

2015年5月に提供を開始している企業向けウェアラブル端末「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE ヘッドマウントディスプレイ(フジツウ アイオーティー ソリューション ユビキタスウェア ヘッドマウントディスプレイ)」に加え、「ユビキタスウェア」のラインナップを拡充した。

「ユビキタスウェア」は、現場のデータを収集・解析する機能を「センサーアルゴリズム」として提供。センシングしたデータを収集・解析し、顧客が求めるデータに変換して提供するため、利用者側でアルゴリズムの設計・開発や妥当性の検証を行う必要がなく、すぐに現場で活用することが可能だ。また、解析機能の一部は、「コアモジュール」に内蔵されるため、センシングしたデータをすべてクラウドへ送信する必要がなく、データ通信が効率化できる。

また、同社がこれまでスマートデバイス開発で培ってきた独自のアルゴリズムは、社内外での実証を繰り返し、高い検出精度を実現している。特に、熱ストレス推定に関しては、公益財団法人大原記念労働科学研究所と共同検証を行うなど外部の専門機関との連携も行っている。

富士通、「ユビキタスウェア」の新製品10種を提供開始

■これまで培ってきたAI技術とセンシング技術を集約した「センサーアルゴリズム」

「センサーアルゴリズム」は、60種類以上の富士通独自アルゴリズムを搭載し、同社のAI技術「Zinrai」が採用されているソフトウェアだ。センサーから収集したデータを分析し、各種アルゴリズムにより用途に合わせた形に変換することができる。
アルゴリズムには、人の転倒・転落やペットの歩行バランスなどの動作データを分析するモーションアルゴリズムや、熱ストレス検知などの人のバイタルデータを分析するバイタルアルゴリズム、屋内外の位置情報を取得するロケーションアルゴリズム、発話・生活音・咳などの音データを分析するソニックアルゴリズムなどがある。
また、「FUJITSU Cloud Service IoT Platform(フジツウ クラウド サービス アイオーティー プラットフォーム)」と連携することで、大量のセンサーから得られるデータを最適に処理することが可能となる。

 

■製品に組み込み可能な「コアモジュール」「コアモジュール開発キット」

「コアモジュール」は、加速度、気圧、地磁気、ジャイロ、マイクなどのセンサーと、データ解析用のマイコン、BLE(Bluetooth Low Energy) (注1) を搭載したモジュールだ。顧客の用途に合わせてパルス(注2)センサーやGPSを追加し、「センサーアルゴリズム」で価値あるデータに変換できる。同モジュールは、客の製品・サービスに組み込むために必要な「ユビキタスウェア 開発キット」も合わせて提供する。

 

■安心して働ける環境を整備し業務を効率化できる「ユビキタスウェア バイタルセンシングバンド」

パルス数や身体熱環境指数、位置、転倒転落など、人の状態を遠隔で把握することができる。熱ストレスによる体調不良の危険度の把握や、転倒・転落時の迅速な対応に活用が可能だ。

 

■2種類の方式で位置情報を把握できる「ユビキタスウェア ロケーションバッジ・タグ」

  1. 広範囲測位:移動経路推定技術(PDR)により、少ないビーコンの配置で人や物の動線を把握することが可能なため、広い範囲の位置情報把握に適している。
  2. 高精度リアルタイム測位:ロケーターの設置により、最小誤差30cmの高精度、かつ遅延わずか1秒でリアルタイムに位置を把握することが可能なため、屋内での高精度測位が必要なケースに適している。

また、「ロケーションバッジ」に設置されたボタンは、任意の機能を付加することができるため、自分の居場所を相手に発信してサポートを依頼するなど様々な業務に活用できる。

 

■“音”中心の見守りで高齢者の安否を確認できる「ユビキタスウェア リモートケアベース」

生活音などの“音“を中心に分析することで、プライバシーを考慮した生活反応の把握が可能。発話・咳などの生活音や、人感センサーによる人の動きの有無による安否や、部屋の温湿度なども確認できる。

また、緊急時には、緊急ボタンを押してコールセンターとハンズフリーで通話することができる。

 

■ペットのヘルスケアや外出時の見守りができる「ユビキタスウェア わんダントチャーム・ステーション」

「わんダントチャーム」は、ペット(犬)の日々の活動変化(歩数・運動量・ぶるぶる回数(注3)など)を記録したり、歩行時のバランスの乱れを測定することで、ペットのヘルスケアサービスへの適用が可能となる。

また、「わんダントステーション」は、カメラで部屋の様子を撮影したり、温湿度センサーで環境の変化を監視し、異常を検知した場合にアラームをあげたりすることができる。

 

■事前に「ユビキタスウェア」の導入・検証ができる「パイロットパック」

「ユビキタスウェア」の導入によって得られるデータや効果を、業務で検証するために必要な機材一式(デバイス、可視化アプリなど)をレンタルで提供する。また、データ可視化対応や問合せ対応などの支援も行う。

 

【「パイロットパック」の先行実証実験事例について】

  1. 視覚障がい者向け見守りサービス:伊藤忠テクノソリューションズ(略称:CTC)
    CTC では福祉領域において、エンパワメント福祉を基本コンセプトとしている。その一つのテーマである視覚障がい者の社会進出の推進について、特に外出支援に 着目して「ユビキタスウェア」を活用。本人への危険・位置通知機能を付加したり、家族・地域などが現在地を把握したりできるような見守りサービスを組み合わせる事で、更なる安心・安全な生活支援の実現を目指す。今回、「パイロットパック」を用いて外出支援サービスのコンセプトと技術の実証実験を行う。
  2. 製造×人・物の動線分析(社内実践):富士通周辺機株式会社
    「ユビキタスウェア」の高精度屋内測位技術を搭載した「ロケーションバッジ」と、ライン作業員の動作をシミュレーションするソリューション「FUJITSU Manufacturing Industry Solution VPS GP4(ジーピーフォー:Global Protocol for Manufacturing)」でシミュレーションした人・部材・設備の動きを比較・分析することで作業のムダを具体化し、業務の効率化を検証。

すでに、「パイロットパック」を活用して、情報・通信、化学、輸送用機器、官公庁・自治体、建設、鉄道などの10業種14社と、工場内の健康管理や従業員の位置把握・転倒検知などについて、検証・準備を行っている。

 

【主な提供製品一覧】

日本国内で1月20日より、以下の製品を順次提供開始。

No. 製品 提供時期
1 ユビキタスウェア センサーアルゴリズム 2016年2月下旬提供開始
2 ユビキタスウェア コアモジュール 2016年2月下旬提供開始
3 ユビキタスウェア コアモジュール開発キット 2016年2月下旬提供開始
4 ユビキタスウェア バイタルセンシングバンド 2016年2月下旬提供開始
5 ユビキタスウェア ロケーションバッジ 2016年2月下旬提供開始
6 ユビキタスウェア ロケーションタグ 2016年2月下旬提供開始
7 ユビキタスウェア リモートケアベース 2016年3月上旬提供開始
8 ユビキタスウェア わんダントステーション 2016年3月上旬提供開始
9 ユビキタスウェア わんダントチャーム 2016年3月上旬提供開始
10 ユビキタスウェア パイロットパック 2016年1月20日提供開始

 

【海外での販売に関して】

海外向けの販売に関しては、「ユビキタスウェア」を活用した業種・業務ソリューションの形での展開を行う予定。

 

注1 Bluetooth Low Energy:近距離無線通信技術Bluetoothの規格。
注2 パルス:拍数/分を推定。
注3 ぶるぶる回数:犬が緊張状態にあるときに示す体を震わす動作の回数。

 

【関連リンク】
富士通
公益財団法人 大原記念労働科学研究所

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