アットマークテクノの、IoTセンサーのセキュアなオープンソースプロジェクト「Degu」
株式会社アットマークテクノ 代表取締役 實吉 智裕 氏からは、クラウドエンジニア向けのIoTセンサーのオープンソースプロジェクトであるDeguについて解説された。
「そもそも、データを集めて、その集めたデータを使って、新たな価値やサービスを生み出すというのがIoTの考えられ方である。しかし現状はあまりIoTセンサーがないためデータが集まっていない。そしてデータが集まていないためIoTが進化していないと感じている。」とDeguの立上げの背景について話した。
また、「IoTセンサーの要素技術には、マイコン、センサー素子、リアルタイムOS、通信プロトコル、無線技術、セキュリティとある。これらは要素技術としてはすでに世の中にあるのだが、各要素技術を合わせて使える状態になっていない。つまりこれらを組合わせて一つにする“ヒト”や“しかけ”がないことが、世の中にIoTセンサーがない(絶対数が少ない)と捉えてる所以であり、これを解決するのがDeguである」と説明した。
Deguの特徴は大きく4つある。まずセンサー機能としては、中国の深圳のSeeed社と連携しており、彼らの持つ200種類を超えるGroveモジュール群の中から安価にセンサーを選べることができる。通信機能としては無線メッシュネットワーク規格「Thread」に対応しているため省電力を実現している。次に、エッジコンピューティングとしてエッジで様々な処理を行うことができるのだが、これにはPythonを使えるためクラウドエンジニアでも簡単に扱うことができる。さらにはDeguにはセキュアエレメントを搭載しており、そこに証明書や秘密鍵を格納し正しいデバイスであることを認証したうえでデータ通信が行うことができセキュリティ面もケアされている。
また、試作したセンサーは安価に量産をすることができるスキームも用意されている。
次は、「YE DIGITALの工場向けIoTセキュリティソリューション「MMsmartSecurity FS-Eye」」
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1975年生まれ。株式会社アールジーン 取締役 / チーフコンサルタント。おサイフケータイの登場より数々のおサイフケータイのサービスの立ち上げに携わる。2005年に株式会社アールジーンを創業後は、AIを活用した医療関連サービス、BtoBtoC向け人工知能エンジン事業、事業会社のDXに関する事業立ち上げ支援やアドバイス、既存事業の業務プロセスを可視化、DXを支援するコンサルテーションを行っている。