T-Mobile USが5Gに向けたデバイスラボを開設

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2019年8月20日、米国の通信事業者であるT-Mobile USは、5G対応のデバイスを様々な環境で使われることを想定したテストを行えるラボをワシントン州ベルビューに設立したことを発表した。

このラボでは、5G、4G LTE、3G、LAA、 Narrowband IoTなどの利用可能な様々な通信を使い、「料金プランの一本化」「解約手数料(2年縛り)廃止」などの施策を図っている「Un-carrier」スマートフォンやその他のデバイスの、ネットワーク信号品質、音声通話と音質、データスループット、ビデオの最適化、最新のソフトウェア応答などのテスト、分析、微調整が行える12以上のテストエリアで構成されている2万平方フィートの施設である。

また、デバイスの耐久性をテストするため、熱、水、転倒、落下などの極端な条件での耐久テストも行っている。

さらに5Gの低帯域、中帯域、ミリ波を使用してデバイスをテストするために、特別に設計された機器も用意しているという。

人材はデバイスのエンジニア、ネットワークのエンジニアなどを集結させ、技術をEnd to Endで改良してから顧客に提供するために構築された。

T-Mobileは専用の低帯域600MHzスペクトルを持っているうえ、米国での加入者数第4位の携帯電話事業者Sprintとの合併が承認されれば、ネットワーク帯域はさらに拡大されるとしている。

そしてこのラボでは、Sprintとの合併が承認された場合を想定した新しい帯域でのテストを行える体制も整えているという。

以下、いくつかのテストエリアの紹介をする。

・Sub-6 GHz 5G Radio Performance Chamber

これは5G中帯域および低帯域で、T-Mobileのネットワークパフォーマンスを最大化するのに役立つ。

様々な角度で50を超えるアンテナを装備し、デバイスが送受信できる信号のレベルと品質を測定し、基地局からの距離を最大化しながら品質の高い接続を維持することを目標としている。

・5G Millimeter Wave Antenna Range

新しい5Gアンテナレンジは、特にミリ波(mmWave)の高帯域スペクトル5Gでテストするために構築されたもので、非常に小さな波長を高い精度でデバイスに接続する必要がある。

部屋の端にmmWaveベースステーションがあり、電話をしながら移動しても、高品質の信号を確実に維持するようにしている。

Massive MIMO(複数のアンテナを使ってデータの送受信を行う無線通信技術のMIMOを発展させた技術のこと)やビームフォーミング(電波を細く絞って、特定の方向に向けて集中的に発射する技術のこと)などの高度な機能を備えたmmWaveアンテナでは、優れたハードウェアおよびソフトウェアのパフォーマンスを確保するために、より多くのテストが必要となっている。

・Multi-band 5G SmartLab Chambers

ここでは各チャンバーで、スペクトルとテクノロジーのさまざまな組み合わせをテストしてデバイスを絞り込み、顧客が遭遇するさまざまなシナリオにデバイスが対応できるようにする。

ラボでは複雑な無線環境をシュミレートできることにより、デバイスのパフォーマンスと効率を上げていく。

・Software Performance Lab

ここにはT-Mobileが設計および特許を取得したマシンがあり、それぞれがすべてのデバイスで数百の機能をテストし、24時間で1週間分の顧客使用をシミュレートする。

T-Mobile USが5Gに向けたデバイスラボを開設
T-Mobile US HPより

キーボード、ユーザーインターフェイスの速度(ソフトウェアの応答速度)、バッテリー寿命、音楽、音声通話、ゲーム、ビデオ、写真、テキストメッセージ、電子メール、Webブラウジング、アプリのダウンロードなどが含まれる。

デバイスは24時間連続で動作し続け、何百というタスクを実行する必要がある。

・Hardware Pressure Testing Room

ここはハードウェアテストルームで、デバイスの加熱、凍結、水没、および落下により耐久性をテストを行う。耐久テストを行うたびに性能をチェックし、デバイスの動作が正常か検査を行っている。

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