HACCP義務化から見えてくるフードサプライチェーンのあり方 ーウフルセミナーレポート

事業者間の協力によりデータの自動取得を実現

HACCP義務化から見えてくるフードサプライチェーンのあり方 ーウフルセミナーレポート
ウイングアーク1st 流通事業推進室 伊藤一矢氏

そしてウイングアーク1st 流通事業推進室 伊藤一矢氏より「店舗の業務を効率化するHACCP運用支援ソリューションのご紹介」と題し、データをソフトウェアで管理していくツールのHACCPへの応用について話がなされた。

HACCP義務化が発表され、飲食業関係者にヒアリングを行ったところ、紙を使って記録しているところに弊害があるという声が多かったという。

具体的には紙での記録だと用途、人、場所によって分散しているため、取りまとめるのが困難であるという点。また、紙だと内容の確実性がない点が問題だという。

そういった問題に、ウイングアーク1stは2つの観点でデータ化をしていくという。

1つ目は紙運用を脱却し、自動でデータを取り、取得したデータをデータベースに溜め、見たい形でアウトプットするという方法。

2つ目は紙を活かし、現場の運用は変えずに紙に書かれている情報をデータ化して活用できるようにする方法だ。

1つ目の方法はすでに実用化されており、イオンリテールとサトーが共同開発したHACCP対応向けのIoTを活用したクラウドシステムには、ウイングアーク1stのBIダッシュボード「MotionBoard Cloud」が活用されている。

イオンリテールは自社で定めるルールに従い紙で記録を行なっていたが、共通のシステムをクラウド上に置くことによって全国の店舗が同じ基準で管理するシステムを構築した。

データを自動取得できる部分は自動で行い、人が記録するものに関しても紙ではなくタブレットで入力を行っている。

HACCP義務化から見えてくるフードサプライチェーンのあり方 ーウフルセミナーレポート

具体的には、各冷機器メーカーのクラウドから、温度管理情報のデータを連携している。各店舗に導入している冷機器はメーカーがバラバラだが、メーカーの協力を得て温度の自動取得を実現しているという。

また、店内で加熱調理器具を使用した際の中心温度データと、従業員の健康チェックデータをタブレットに入力している。

導入の効果は作業時間を一人の作業時間に換算して、58%削減できたという。

また、紙での記録を変えたくないという顧客に対しては、ウイングアーク1stのSPAという文書管理ツールを使い、カメラやスキャナーで画像を読み込み、その中の情報をデータ化するという手法を検討していくという。

この手法は技術検証の段階であり、紙の情報の信憑生や、画像認識の精度の問題などがあり、ニーズに合わせたシステムの構築が必要であるということだ。