Arm、2020年のIoTは生きたAIモデルの登場やIoTデバイスの通信範囲が拡大するなどの7つの予測を公開

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Armは、モノのインターネット(IoT)分野において2020年に直面することが見込まれる以下の7つの予測を公開した。これによると、IoTにおける人間的要素の融合や「生きた」AIモデルの登場など、IoTテクノロジーの進化がもたらす利便性のさらなる向上、IoTデバイスの通信範囲の拡大とiSIMの導入に向けた動きの加速、およびデータ保護規制の広がりに伴うデータプライバシーとセキュリティの確保へ大きな注目が集まることが予想される。

  • セキュリティ機能の実装は最初の段階から
  • IoTデバイスメーカーやコネクテッドデバイスの導入を支援する企業は、セキュアなIoTシステムの構築を確かなものにするために、提供する機能の強化を計画するようになる。その結果、デバイスメーカーが従来型のデバイス設計・製造プロセスから脱却し、信頼のおける接続および管理が可能なデバイスを開発することへとつながる。

    このようなデバイスでは、ライフサイクル管理機能を設計段階から実装し、セキュリティとプライバシーの原則を最優先したソフトウェアを記述すると同時に、デバイスの導入企業にとって利用しやすいアップデート機能を提供する必要がある。一方、導入企業にとっては、IoTデバイスをセキュリティの観点からも考えることになり、IoTスペシャリストとの協力を通じてデバイスとネットワークの可視性と管理能力を大規模で確保することが求められる。

  • 最新のセルラー・プロトコルの採用に伴い、IoTデバイスの通信範囲が拡大
  • iSIMやNB-IoT/Cat-M1の初のパイロット運用が始まる中、セルラーLPWANによる高速化、導入規模の拡大、マルチリージョンの導入環境の低コスト化などによるメリットが、今後明らかになるとした。

  • 人間的要素が加わることで、IoTのユースケースが拡大
  • 日常の環境にもたらす価値や、人的なコンテキストの理解に基づく重要な意思決定の指針としての役割など、IoTに対するこれまでにない視点が加わることで、IoTにおける人間的要素に対する注目が高まる。

    様々な場所やモノの物理データと各種プロセスのデジタルデータを組み合わせると同時に、一人ひとりが個人としてこうした要素を取り扱うことで、IoTはより洗練された存在となり、単なる「モノの世界」から「人的な行動のコンテキストに応じたモノの世界」へと進化する。

    このような従来とは異なる意味付けやAIが担う役割がますます重視される結果、IoTの概念に対する見方も、これまでのように産業的側面の強いものではなく、さまざまなユースケースに応じた、より繊細なものへと進化していくと予測した。

  • 低価格化が進み、顧客の選択肢が優先される中、iSIMに向けた動きが加速
  • ますます多くのIoTデバイスがネットワークにつながり、デバイスの規模が数千億個まで拡大する結果、価格は重要な要素となり、IoTソリューション導入時の部品表(BoM)コスト削減の手段として、iSIMに対する企業の注目が高まる。これは、従来型セルラーとLPWAN、両方の分野に当てはまる。

    デバイスから取得したデータを分析を実行する環境まで送るためのセルラー・コネクティビティの活用に関して、企業がいち早く決断を下せるよう、今後はシステム・イン・パッケージ(SiP)、コネクティビティプロバイダー、移動体通信事業者(MNO)による強力なパートナーシップが台頭していく。

  • IoT構成のマルチホップ・データ処理
  • 5Gの到来に伴い、収集されるデータはあまりにも大容量となり、データチェーンの多くのポイントでデータを処理する必要がある。そこで、ネットワーク内の複数のホップを横断したデータのエッジ処理が不可欠となる。こうした処理が行われるのはデータサイズの問題だけではなく、データに基づく意思決定や、IoTデータ・ネットワーク内の適切なアクションポイントで迅速な意思決定ができれば、よりよい成果に結びつくことも大きな理由だ。

  • IoTにおけるAIは、常時更新される「生きたモデル」が基本に
  • IoTデバイスから収集されるデータが大容量化し、IoTデバイスとクラウドにより多くの機械学習(ML)モデルが導入されることで、こうしたモデル上での学習もより多くなる。そして、モデルからより有効な結果や分析を引き出すには、定期的なアップデートが不可欠である。2020年には、モデルを「生きた」状態にし、AIモデルの主導によってビジネス成果の精度を向上させるテクノロジーが登場する。

  • GDPRやCCPAなどの規制を受け、IoTデバイスのプライバシーとセキュリティに対する注目が高まる
  • IoTデバイスの増加と、GDPR(EU一般データ保護規則)やCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)といったデータ保護に関する法規制の広がりを考えると、IoTソリューションを推進する上で、データのプライバシーとセキュリティが最も重要な要素となる。企業にとっては、セキュリティがIoTインフラストラクチャの導入を決定する上での極めて重要なパーツとなる。

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