ST、コネクテッド・カーの高度なサイバーセーフティを実現するセキュア・マイコンを発表

多種多様な電子機器に半導体を提供する半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(以下ST)は、コネクテッド・カーの安全性を実現する新しいセキュア・マイクロコントローラ(マイコン)を発表した。

コネクテッド・カーは、2020年までに1.5~2.5億台に達すると予測されている。

 

自動車のインターネットへの接続は、ソフトウェア更新、サービス・パック、位置情報に基づくサービス、ソーシャル・メディア、エンターテインメント・コンテンツのストリーミング、緊急時サポートなど、ユーザにさまざまなサービスを提供する。一方で、インターネット経由の攻撃による個人データの盗用や重要な車両システムへの不正侵入といった脅威からコネクテッド・カーを保護する必要がある。

STの新しいセキュア・マイコンであるST32G512AおよびST33G1M2Aは、STのセキュリティ技術とノウハウを活用した保護機能を提供するだけでなく、最も厳格な車載用製品規格であるAEC-Q100にも準拠している。

コネクテッド・カーにおいて、セキュア・マイコンは、スマートフォンのSIMに似た方法で認証処理を行う。また、ST33G1M2Aの特別なハードウェアによって実装されたセキュリティは、車載用エンジン制御装置(ECU)およびゲートウェイに対する攻撃防止の「root of trust」となる組込みセキュア・エレメントとして使用することができる。ST33ファミリは、NFC SIMやNFC組込みセキュア・エレメントなどのアプリケーションで既に実績がある。

 

ABI Research社の発表によると、自動車のセルラー通信の半数以上が、STのセキュア・マイコン(ST32G512A、ST33G1M2A)などをベースとした基板に直接ハンダ実装された組込み型のSIMモジュールや、eUICCを経由して行われると予測されている。

 

STの新しいセキュア・マイコンは、コネクテッド・カーに加え、産業機器向けネットワークや資産監視など、過酷な環境下で使用されるM2M通信向け機器にも最適だ。

開発者は、互換性のある従来製品(ST32/ST33)で実証済みのソフトウェアを移植することにより、開発効率を高め、製品開発期間を短縮することができる。

 

技術情報

ST32G512A

ST32G512AおよびST33G1M2Aは、ISO 7816インタフェースを含むSIMカードの主要規格に適合している。ST32G512Aは、32bitのARM(R) Cortex(R)-M3プロセッサをベースにしており、アプリケーション性能の最適化に有効な、データ暗号化基準(DES)ハードウェア・エンジンを搭載している。また、Flashメモリ(512KB)も内蔵している。

ST33G1M2A

ST33G1M2Aは、32bitのARM SecurCore(R) SC300(TM)プロセッサをベースにした、実績あるセキュア・エレメントで、極めてセキュリティ・レベルの高いCommon Criteria EAL5+セキュリティ認証に適合している。これにより、物理的かつ論理的な攻撃に対する耐タンパ性が向上する。

GSMアソシエーション(GSMA)によって推奨されているこの高レベルの認証は、簡単にアクセスすることができないM2M機器のeUICCのリモート・プロビジョニングや制御を可能にする。また、優れたセキュリティ機能として、ハードウェア・セキュリティ強化DESおよびAESエンジン、さらには公開鍵暗号用のNESCRYPTコプロセッサなども搭載している。

さらに、競合製品よりも、25%以上容量が増加したFlashメモリ(1280KB)を内蔵しているため、複数のセルラー・ネットワークへの接続を管理するために必要となる追加ストレージを利用することができる。

 

【関連リンク】
エス・ティー(ST)
ABI Research
GSMアソシエーション(GSMA)

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