大阪ガスなど、自営等BWAシステムを活用した製造所の現場業務効率化に向けたDX推進を開始

広大な敷地を有する大阪ガス泉北製造所では、災害時にも確実に通話ができるよう敷地内における通信手段にはPHSを使用してきた。大阪ガスは既存整備のPHSシステムが新規格に対応(2022年11月までの対応が必須)する必要があることや、デジタル化による業務効率化および円滑な技能伝承に向けて、通信環境の更新を検討してきたが、電波のカバー範囲が狭い無線LANシステムでは、無線ネットワークの構築は多数のアンテナが必要となり、コスト面での課題があった。

大阪ガス株式会社は、大阪ガス泉北製造所においてBWAシステム(Broadband Wireless Access:広帯域移動無線アクセス)を活用し、製造所の現場業務効率化に向けたDXを推進することを発表した。

BWAシステムは、特定のエリアで通信規格「LTE」を利用できるローカル無線通信ネットワークで、携帯電話事業者で利活用されているLTEシステムと同様に、SIMカードで管理されるためセキュアに運用できる。今回導入したBWAシステムでは、企業が自らの建物や敷地内限定で通信環境を構築することができる。これにより、製造所全域の音声およびビデオ通話や業務アプリケーション等の実装が安価で可能となった。

BWAシステム活用にあたり、大阪ガスビジネスクリエイト株式会社は7月1日に総務省近畿総合通信局より「自営等BWA(※)」の免許を取得し通信事業者として通信設備の維持運用管理を行う。泉北製造所で都市ガス製造を担うDaigasガスアンドパワーソリューション株式会社はBWAシステムを活用したDX推進により運転・維持管理業務の効率化を進め、BWAシステム運用の機器納入・運用支援・保守はパナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社が行う。

今後は、センシング技術を活用して製造所の予防保全や故障予測を行うほか、現場作業に連動し報告書を作成するなど点検作業の効率化を図る。また、音声・映像などのデータ転送を活用し、熟練作業員の経験やノウハウの伝承を行うほか、作業内容の遠隔確認による緊急時対応の迅速化などを進めるとした。

※ 自営等BWA:総務省が発表した「ローカル5G導入に向けたガイドライン」において、企業が自らの建物や敷地内でスポット的にネットワークを構築し利用可能とした無線通信システム。無線LANの電波カバー範囲(半径約100m)に対し、自営等BWAは半径約2kmをカバーするため、少量の機器設置で完了する。また、PHS同様の閉域通話により、災害時にも繋がる安定した通信環境を確保する。

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