AIoT のパワーを解き放て―― AIとIoTを統合したAIoTを今すぐ導入すべき理由とは?

日立・日立物流・日立キャピタルが協業、AIでドライバーの生体・運転データを分析し安全運行管理をサポートする新サービスを提供

近年、国内の物流業界においては、生産年齢人口の減少とドライバーの高齢化により人手不足が深刻化している。一方で、消費者ニーズの多様化に伴う小口の輸配送の増加や、ニューノーマル時代におけるeコマースのさらなる需要拡大に伴い、輸配送業務量が増加しており、ドライバーの安全管理の強化や労働環境の整備が喫緊の課題となっている。

このような中、輸送業務を有する企業ではAIやIoTなどの先進のデジタル技術を活用したドライバーのサポートや業務効率化の取り組みが期待されている。

株式会社日立物流が自社内で導入している、ドライバーの生体・運転データをAIで分析して安全運行管理をトータルサポートする「SSCV-Safety(安全運行管理)」は、2016年よりドライバーの疲労度に着目し、生体情報や運行記録などと「ヒヤリハット」や事故との相関性の分析に着手し、2017年に自社内でシステム開発を開始した。

さらに2018年、株式会社日立製作所(以下、日立)や日立キャピタル株式会社グループなどとともに「物流トラック運行管理における疲労科学に基づく事故リスク評価予測手法の開発」に向けた共同研究を行い、同年より自社車両に導入を開始した。

SSCV-Safetyは、車両運行前後および運行中のドライバーの生体データ(体温、血中酸素濃度、血圧、自律神経など)や、ドライブレコーダーなどから取得した運転データ(前方車間距離、ブレーキ、加速度、運転時間など)を収集してクラウドに蓄積、AIを活用して分析した結果を見える化し、帰着後に効果的に振り返ることができるシステムで、日立物流はドライバーの安全運行や労務管理、技術指導などに活用してきた。

他方、日立においては、物流分野においてAIやIoTなどのデジタル技術を活用したLumadaソリューション「Hitachi Digital Solution for Logistics」を有しており、配送計画を自動立案する「配送最適化サービス」などを提供してきた。

そしてこのほど、日立と日立物流、日立キャピタルの3社は、SSCV-Safetyの外販に向けて協業を開始し、2021年4月以降に物流業や製造業、卸売業、小売業、バス、タクシーなどの業界における輸送業務向けのSaaS型新サービス「SSCV-Safety on Hitachi Digital Solution for Logistics」として提供を開始する。
日立・日立物流・日立キャピタルが協業、AIでドライバーの生体・運転データを分析し安全運行管理をサポートする新サービスを提供
日立では、テレマティクスサービスのさらなる強化に向けて、ドライバーに対する警告などの情報を発信するために地図データやデジタルタコグラフとの連係機能を備えるなど、より多くの運転データを収集できるドライブレコーダーを新規開発しており、同サービスに適用する予定だ。また、日立キャピタルにおいては、サービス提供に要するデバイスの調達から設置、保守、入替までの管理と、金流に関わるサービス料金の収受を担う。

さらに将来的には、「SSCV」の「Smart/業務効率化」や「Vehicle/車両管理」の各機能の実装や、日立キャピタルの請求回収機能を活用した従量課金などのオプションサービスを含めたサービス拡充を検討している。

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