HTC、5K解像度・120度視野角のVRヘッドセット「HTC VIVE Pro 2」「VIVE Focus 3」を発表

HTC VIVEは、2つの新VRヘッドセット「VIVE Pro 2」「VIVE Focus 3」、およびVRを活用したビジネスをサポートするサービス「VIVE Business」を発表した。

VIVE Pro 2

VIVE Pro 2は5K解像度のディスプレイと120Hzのリフレッシュレート、リアルRGBサブピクセルを備えた高速スイッチングパネルを組み合わせることにより、よりクリアなアニメーションを実現した。また、新しい特注のデュアルスタックレンズ設計により視野角が120度に拡大した。これにより、モーションブレが最小限に抑えられ、スクリーンドア現象も仮想的に軽減するという。

NVIDIAおよびAMDとも連携しており、ディスプレイストリーム圧縮を利用している。ディスプレイストリーム圧縮はDisplayPort 1.2との下位互換性もあるため、VIVE Pro用グラフィックカードでもVIVE Pro 2で利用できる。

さらに、微調整可能な瞳孔間距離(IPD)、均等に分散された重量バランス、調整可能なヘッドストラップ、および迅速に調整可能なIPDダイヤルを備えている。Hi-Res認証を取得しているヘッドフォンを使用した3D空間サウンドを備えており、サードパーティのヘッドフォンをサポートしている。

すべてのVIVE SteamVRエコシステムアクセサリ(全世代のVIVEトラッカー、新しいVIVEフェイシャルトラッカーなど)が、VIVE Pro 2で利用できる。Base Station 1.0またはBase Station 2.0、VIVEワイヤレスアダプター(日本では未販売)、VIVEコントローラー、さらにはVALVE INDEX knuckleコントローラーなどのコントローラーやグローブなど、既存のSteamVRセットアップで動作する。

なお、VIVE Pro 2 HMD単体の販売は2021年ン6月下旬を予定しており、Base Station 2.0とVIVEコントローラーを含むVIVE Pro 2 フルセットは8月頃を予定している。VIVE Pro 2 HMD単体の希望小売価格は103,400円(税込)、VIVE Pro 2フルセットは178,990円(税込)となっている。

VIVE Focus 3

オールインワンタイプのVIVE Focus 3は、Qualcomm Snapdragon XR2プラットフォームを搭載しており、Qualcomm Snapdragon 835 Mobile XR Platformを搭載したオリジナルモデルVIVE Focusと比較して、CPUとGPUのパフォーマンスが2倍、AI処理が11倍というパフォーマンスの向上を実現した。銅製のヒートパイプと冷却ファンを組み合わせているため、長時間使用しているような状態でも冷却することによりパフォーマンスを維持する。

また、デュアル2.5Kディスプレイを備えた5K解像度と90Hzのリフレッシュレート、120度の視野角を備えている。ファストスイッチングディスプレイパネルは、リアルRGBサブピクセルを使用し、スクリーンドアの影響を実質的に排除するという。これにより、テキスト文字や全体的な忠実度などの細部がより明細になり、ソフトウェアの設計とユーザーの操作がより自然に表現できるとのことだ。

さらに、新しいストラップデザイン、バランスの取れた重量配分、および交換可能なインテリジェントに設計されたカーブバッテリーパックにより、快適性が向上した。バッテリーパックは数秒で交換できるため、ノンストップでプレイし続けることができる。急速充電では、わずか30分の充電で50%のバッテリー充電を可能にし、LEDインジケーターで残りの電力量を確認できる。

マグネシウム合金フレームは、従来のプラスチックよりも20%軽量で、500%強力としている。広範囲で微調整可能な瞳孔間距離 (IPD)範囲に加えて、クイックリリースボタンや、簡単に取り外し可能なマグネティックなフロント及びリアガスケットを備えているため、特にさまざまなユーザーが利用するシーンでは、交換や清掃がすばやく簡単に行える。

加えて、デュアルドライバーをペアで備えた新しいオープンバックスピーカーが搭載されており、没入型で接触がないため、ユーザーはVRに没頭しながらも、まわりの音や声に注意を払うことができる。 VR会議などでは、安全に配慮したオーディオプライバシー設定により、近くの人が鳴っている音を聞くリスクが軽減されるようになっている。

そして、AIを利用したインサイドアウト方式のトラッキングアルゴリズムを使用してより正確なトラッキングを行い、トラッキングデータが暗号化された形式でヘッドセットに保存されるため、プライバシーの観点にも注力している。新たに再設計されたコントローラーは1回の充電で15時間持続する。ハンドトラッキングのサポートは、将来リリースされる予定だという。

なお、VIVE Focus 3は2021年6月下旬に発売を予定しており、希望小売価格は130,900円(税込)だ。

VIVE Business

VIVE Businessは、XRを最大限に活用しようとする企業の導入、メンテナンス、リモートサポート、トレーニングなどのニーズをサポートする。

VIVE Businessデバイスマネジメントシステムはシンプルで直感的なMDMとしており、ISO認定を取得しているため、ネットワーク上の各VIVE Focus 3のステータスを簡単に確認できる上、新しいビジネスアプリをリモートでインストールしたり、ソフトウェアを更新することができる。 VIVE Focus 3は、Android Enterprise MDMで動作するように設計されているため、すでに利用している既存のMDMソリューションや環境に組み込むこともできる。

一般消費者向けVIVEPORTストアに基づいて構築されたVIVE Business AppStoreは、トレーニング、コミュニケーション、視覚化などのさまざまな分野をカバーする、アプリとツールのコレクションである。既製のアプリを容易に選択できるほか、特定のニーズに合わせてアプリをカスタマイズするために作成者に連絡することもできる。

VIVE Businessトレーニングは、あらゆる規模のトレーニングセッションをサポートするのに適するという。トレーニングリーダーは、Androidデバイスを介して各受講生の進捗状況を観察し、必要な次のステップを指示し、クラスの人数が数百人であっても受講生に話しかけることができる。

VIVE Businessストリーミングは、ケーブルを介したVIVE Focus 3のPCへの接続をサポートしており、将来的には完全なワイヤレスストリーミングのサポートも予定している。

VIVEは、ビジネスのニーズに応じて、VIVE Businessサービスを利用するかVIVE Focus 3を購入し既存のセットアップに統合するかを選択できる。定期的な料金は発生せず、ハードウェアを自由に使用可能だ。

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