IDC、2020年国内ネットワーク機器市場はシスコシステムズがシェア48.3%でトップと発表

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IDC Japan株式会社は、イーサネットスイッチ、ルーター、企業向け無線LAN機器からなる国内ネットワーク機器市場について2020年のベンダーシェアを発表した。

2020年の国内ネットワーク機器市場は、商用5Gサービス開始やGIGAスクール構想、そして新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大といったさまざまな要因の影響を受けた。とりわけ、GIGAスクール構想は企業向けネットワーク機器市場を力強く牽引し、ネットワーク機器市場のベンダーランドスケープに変化をもたらした。

このような変化の激しい2020年の国内ネットワーク機器市場において、シスコシステムズが48.3%と半数近いシェアを押さえ不動の地位を保った。GIGAスクール向けでは、豊富な導入実績とクラウド管理型ソリューションやWi-Fi 6対応製品を始めとする製品力の高さを生かし成功を収めた。また同社は通信事業者向け市場でも、5Gサービス向けルーター、イーサネットスイッチでこれまでのところ最も成功を収めているベンダーとして高いシェアを獲得した。

シスコシステムズ以外にも、GIGAスクール向けビジネスで成功を収めたアライドテレシスと日本ヒューレット・パッカード(HPE)が2020年は躍進した。アライドテレシスは、それまでに築き上げていた顧客との良好な関係性を生かした適切なネットワークの提案とスムーズな展開がGIGAスクール向けビジネスでの成功の鍵を握った。また、近年注力してきた無線LANソリューションの強化も功を奏した。

HPEも、クラウド管理型ソリューションとWi-Fi 6対応製品を武器に、GIGAスクール向けで成功したベンダーの一つになった。GIGAスクール向け以外でも、顧客やパートナー基盤の拡大によって企業向けイーサネットスイッチおよび無線LAN機器市場でシェアを伸ばした。

GIGAスクール構想は、2020年の企業向けネットワーク機器市場に大きな恩恵をもたらした。一方で特需後の2021年以降は、厳しい市場環境が予測される。

IDC Japan コミュニケーションズのグループマネージャーである草野賢一氏は「GIGAスクール向けビジネスで成功した企業向けネットワーク機器ベンダーも、期待に届かなかったベンダーも、そこで得た製品、パートナー、顧客との関係性に対する経験を、2021年以降の企業向けネットワーク機器市場での競争に生かすべきである」と述べている。

続けて「特にGIGAスクール向けで十分な成功に至らなかったベンダーは、製品展開や顧客との関係性構築の遅れといった要因をどのように改善し、次の機会にどのように備えるかを十分議論すべきである」と述べた。