ソニー、車載LiDAR向け積層型SPAD距離センサー「IMX459」を発表

高精度で検知・認識が可能なLiDARの重要性が高まっている一方、測距性能の向上に加え、安全性や信頼性、小型・低コスト化に向けたソリッドステート化など、技術的な課題があるとされている。

そうした中ソニーは、車載LiDAR(ライダー)向け積層型直接Time of Flight(dToF)方式のSPAD距離センサー「IMX459」を商品化することを発表した。

「IMX459」は、10μm角の微細なSPAD(Single Photon Avalanche Diode)画素と、測距処理回路を1チップ化したものだ。裏面照射型、積層型、Cu-Cu(カッパー・カッパー)接続などの技術を活用することにより、SPAD画素と測距処理回路を1チップ化する独自のデバイス構造を採用している。

これにより、10μm角の微細な画素サイズ、1/2.9型で有効約10万画素となる小型・高解像度が実現できている。

ソニー、車載LiDAR向け積層型SPAD距離センサー「IMX459」を発表
SPAD画素と、測距処理回路を1チップ化することで、1/2.9型(対角6.25mm)という小型化を実現。

また、光子検出の高効率化と応答性能の向上を図ることで、遠距離から近距離までを、15cm間隔で高精度かつ高速に測距が可能だ。

「IMX459」の主な特徴

積層構造による測距性能

裏面照射型のSPAD画素を用いた画素チップ(上部)と、測距処理回路などを搭載したロジックチップ(下部)を、Cu-Cu接続を用いて積層し、一画素ごとに導通している。画素部の下に回路部を配置することで、10μm角の微細な画素サイズながら開口率を維持し、光の入射面に凹凸を設けることで入射光を回折させて吸収率を高めている。これにより、車載LiDARのレーザー光源として広く普及している905nmの波長に対して、24%の高い光子検出効率を実現。例えば遠方にある反射率の低い対象物でも、高い解像度と距離分解能で検知することができる。また、画素ごとにCu-Cu接続した回路部に、アクティブ・リチャージ回路を搭載し、一光子あたりの応答速度を通常時約6ナノ秒に高めている。

能安全規格に準拠

自動車向け電子部品の信頼性試験基準「AEC-Q100」の「Grade2」を取得予定。また、自動車向け機能安全規格「ISO 26262」に準拠した開発プロセスを導入し、故障検知、通知、制御などの機能安全要求レベル「ASIL-B(D)」に対応。