トヨタ・モビリティ基金とデンソー他2者、ドライブレコーダAI解析技術を活用した高齢者安全運転支援の実証を実施

近年、交通事故の件数は減少しているものの、75歳以上の高齢ドライバーによる死亡事故の割合は増加傾向にある。

2022年5月には、高齢ドライバーの事故対策を盛り込んだ改正道路交通法が施行され、一定の違反歴のある75歳以上のドライバーには、免許更新時に「運転技能検査(実車試験)」が義務付けられている。

今後も高齢の免許保有者は顕著な増加が見込まれるため、高齢者が事故を起こさず安全に運転するための支援・仕組みづくりが重要な社会課題となっている。

そうした中、一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation 以下、「TMF」)、株式会社デンソー、東京海上日動火災保険株式会社(以下、東京海上日動)、東京大学大学院新領域創成科学研究科(以下、東京大学)は、高齢者の安全運転支援を目的とした実証実験を、2022年10月~2024年4月の間、愛知県豊田市にて実施することを発表した。

この実証実験では、参加者が4か月間ドライブレコーダをつけて運転し、運転データを記録。そのデータをAIで分析し、安全運転のためのアドバイスを行うAI運転診断システムを活用して、高齢者の事故リスク低減を効果的に実現する方法を検証する。

トヨタ・モビリティ基金・デンソー他2者、ドライブレコーダAI解析技術を活用した高齢者安全運転支援の実証を実施
実証実験の全体像

通常のドライブレコーダでは、イベント録画機能を使って衝突時の車内外データを解析するサービスが一般的だが、今回活用されている「AI運転診断システム」は、運転中の車内外カメラ映像やセンサデータを常時ドライブレコーダー内のSDカードに記録し、そのデータを全て解析する。これにより、日常のリスクシーンや運転の癖などの潜在的なリスクまで解析することが可能だ。

解析データをもとに、ドライバーにフィードバックを行うことで行動変容を促進し、リスクに結びつく運転特性の改善や事故の抑制に働きかける。

運転評価&アドバイスの内容の例としては、「総合評価の点数やアドバイス、前月の自分の成績との比較、同世代との比較」「参加者自身の危険運転の映像」「交通ルール違反の回数」「統計的に事故が多い自宅周りの危険運転の状態・映像の確認」などが挙げられている。(トップ画参照)