KDDI株式会社、株式会社KDDI総合研究所、KDDIスマートドローン株式会社、清水建設株式会社は、清水建設が建設中の北海道新幹線、渡島トンネル上二股工区(以下、渡島トンネル)において、衛星ブロードバンドによるauの通信エリア構築ソリューション「Satellite Mobile Link」を活用し、トンネル建設現場からの3D点群データのリアルタイム伝送実証に成功したと発表した。
今回の実証では、渡島トンネル坑内外にSatellite Mobile Linkで構築したau通信エリア網を活用し、四足歩行ロボットやドローンに搭載したLiDAR 3Dスキャナーで撮影した3D点群データを、清水建設のイノベーション創出拠点「温故創新の森 NOVARE」へ伝送する実証を行った。
四足歩行ロボットやドローンなどに搭載可能な小型コンピュータ上でも動作する、KDDI総合研究所が開発した3D点群データのリアルタイムエンコーダでデータを圧縮することで、伝送に必要な帯域を約1/20にすることを可能にしている。
これにより、従来は遠隔での撮影からデータ確認まで数時間かかっていたものが、10秒以内までに短縮された。
将来的には、四足歩行ロボットやドローンなどを遠隔操作・半自動化・自律化することで、遠隔からの施工管理や監視・検査が可能になるという。
例えば、土木、建築の分野においては、現場から即時に伝送される3D点群データを用いて、設計情報であるBIMデータと即時に比較して出来形管理(施工物が意図する規格基準に合致するよう管理すること)を行うことや、即時性を求められる進捗確認や鉄筋検査・コンクリート打設検査での異常検知などにおいて、品質・進捗管理の効率化や安全性・生産性の向上に寄与するとしている。
また、大規模な点群データを扱うデジタルツインへの応用も期待されている。
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