2012年に固定価格買取制度(FIT)が導入されて以降、加速度的に増えた太陽光パネルは、耐用年数の25~30年後に迎える「大量廃棄時代」にどう備えるかが課題となっている。
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の推計では、太陽光パネルの排出見込量は、2020年に約3千トン、2030年に約3万トン、2039年に約80万トンと見込まれている。
こうした中、株式会社Ridge-i(以下、リッジアイ)と株式会社バオバブは、AIとドローンを活用したソーラーパネル外観検査サービス「Ridge Inspection for Solar Panel」を共同開発し、2024年1月16日より提供を開始する。
「Ridge Inspection for Solar Panel」では、ドローンで撮影した太陽光パネルの赤外オルソ画像を利用して、ホットスポットと呼ばれるストリング異常、クラスタ異常、セル異常の疑いのある箇所をAIで検出する。
解析結果オルソ画像は、モジュールを矩形で描画し、異常の種類で色分けをされ、ホットスポットの位置や種類がわかる解析結果画像を出力される。(トップ画参照)
なお、「Ridge Inspection for Solar Panel」は、「SkyLink Japan」ブランドでドローン販売を展開する株式会社WorldLink & Companyで先行導入されている。
ワールドリンクは、2023年6月に、同サービスを活用したソーラーパネル異常検出サービスのトライアルを開始した。
ワールドリンクのトライアル導入ケースでは、ワールドリンクがドローンで取得したソーラーパネルの赤外オルソ画像を、リッジアイの外観検査システムにて解析し、その結果を、ワールドリンクの地理情報プラットフォーム「4DLinkCloud」にて確認できるようにした。

今回開発したAIモデルにより、様々な環境下で撮影した赤外オルソ画像から、実用性の評価・課題出しが可能になった。
またリッジアイは、再生可能エネルギー業界のインフラ維持に様々な応用の可能性があるとしている。
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