富士通、国内地方金融機関向け専有型AIプラットフォームの開発を開始

富士通株式会社は、日本の地方銀行をはじめとした金融機関向けに、専有環境で安全なAI活用を支援する「Uvance for Finance AI Transformation Platform」の開発を、2026年8月1日より開始すると発表した。

「Uvance for Finance AI Transformation Platform」は、データ主権や運用ルールを自社でコントロールできる専有環境「Fujitsu Kozuchi Enterprise AI Factory」をベースに、金融特化型の大規模言語モデル「Takane」やガードレール技術、業務に応じて自律的に機能するマルチAIエージェントなどの独自技術を搭載し、安全かつ継続的なAI利活用を可能にする金融機関向けのプラットフォームだ。

具体的には、融資審査や各種申請書類の確認・作成、顧客対応といった専門的な金融実務に対し、業界特有の商習慣や法制度、専門用語を学習した独自の大規模言語モデル「Takane」が的確な処理を行う。

また、顧客の分析を担う「顧客理解AIエージェント」や、最適な提案を導き出す「営業行動最適化AIエージェント」といった業務特化型の複数のAIエージェントが自律的に連携する。

富士通、国内地方金融機関向け専有型AIプラットフォームの開発を開始
「Uvance for Finance AI Transformation Platform」および「Uvance for Finance」の関連性イメージ

セキュリティ面においては、独自のセキュリティ技術であるガードレール技術によって、AIの判断根拠や挙動、潜在的なリスクを常時可視化し、高い信頼性を担保する。

提供形態は、中核となる「Takane」に定額課金と従量課金を組み合わせた柔軟な料金体系を適用するとのことだ。

富士通は、2027年3月に同プラットフォームの提供を開始する予定だ。初期段階では融資審査や関連事務への適用からスタートし、営業店事務、コンプライアンス対応、レポーティング、顧客からの問い合わせ対応へと段階的に実装機能を広げていく計画だ。

今後は、個々の金融機関における単独の利用にとどまらず、複数の金融機関が自律型AIエージェントや高度な業務ノウハウを蓄積して相互に活用し合える「共創エコシステム」の形成も推進していくとしている。