島津製作所、医薬品の開発や製造工程のワークフローの自動化を支援するオンライン分析用UHPLCを発売

化学品の製造プロセス改良のための研究開発で行われる「合成評価」や製剤の溶出率を確認する「溶出試験」は、手作業によるサンプリングや移し替えが必要で、操作ミスが起こりやすく、分析者の負担が大きいという課題があった。

また、生産量の調整が容易で設備がコンパクトな化学品の合成方法として、連続生産を行う「フロー法」の採用が広がっており、製造工程途中の化学品を繰り返し分析して確認する必要があるため、自動化のニーズが高まっている。

このような背景から、株式会社島津製作所は、オンライン分析用超高速液体クロマトグラフ(UHPLC)「Nexera FV」を2024年3月5日に発売する。

オンライン分析とは、製造工程などからサンプルを自動で採取し、分析装置への導入を連続的に行う分析のことを指す。

今回発売された「Nexera FV」は、合成反応装置や溶出試験機などと直接接続し、原料や医薬品サンプルの分析データの取得までの作業を自動化するシステムだ。

新開発のフローバイアルキットを搭載したオートサンプラにより、各種周辺機器からサンプルを自動で導入でき、無人でも連続運転が可能。専用ソフトウェア「LabSolutions FV」を使えば、サンプル採取タイミングや分析モードの設定、分析結果の解析作業を実行できる。

「LabSolutions FV」は、関連情報の設定後に分析スケジュールを自動で作成し、LCを用いた分析の終了後には自動で分析結果レポートを出力する。

オプションのマルチデータレポート機能を活用すれば、合成反応の進行や溶出率の時系列変化を視覚的に確認できる。

また、連続生産されている化学品の状態を確認する「フロー合成システム用」、生産された化学品に含まれる原料と生成物の量的変化を確認する「バッチ合成システム用」、研究開発・品質管理工程で使用する「溶出試験用」の3種類の装置構成があり、用途に合わせて選択可能だ。

なお、溶出試験では、サンプリングの自動化によりサンプルの移し替えなどの従来の手作業より約35%作業時間を削減することができたのだという。

価格は、「Nexera FV」が税別1,258万円、「フローバイアルキット」が税別39万円からとなっている。

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