製造業や物流業に関して調べると、サプライチェーンという単語をよく目にする。
本記事では、サプライチェーンとIoTの関係について紹介する。
目次
サプライチェーンとは
サプライチェーンとは、原材料が調達されてから商品が消費者に渡るまでの生産・流通プロセスのことである。
個々の企業の役割にかかわらず、「原材料・部品調達 → 生産 → 物流 → 販売」という一連のプロセスのことだ。
サプライチェーンマネジメントとは
サプライチェーンマネジメントとは、サプライチェーン全体の効率化を行うために、一連の流れとして管理し、サプライチェーン全体で情報を共有、連携し全体最適を図る経営手法のことである。
サプライチェーンマネジメントの必要性
グローバル化
自社内で完結していたサプライチェーンが、部品や材料を海外から輸入したり、安い人件費を求め海外工場を設立したりした事により、国内外を含む複雑なサプライチェーンに変化した。
グローバルなサプライチェーンでは、情報を収集し一元で管理することで全体最適を図る必要がある。
消費者のニーズの変化
インターネットの普及に伴い、消費者はEC経由で、自分が欲しいものを1点単位で購入できるようになった。そのため、生産から配送までを連携させる必要がある。
少品種大量生産から多品種少量生産、変品種変量生産に世の中の流れが変わっている中で、サプライチェーンマネジメントを行うことで、商品の供給をタイムリーに行うことができる。
労働力減少
労働人口の減少や、労働条件の問題によるトラックドライバーの不足が問題視されている。
サプライチェーンを一元管理し、在庫量や物流網を最適化することで、労働力を効率化できる。
IoTを活用する
サプライチェーンマネジメントにIoTを活用する事により、リアルタイムなデータを元に全体最適や効率化を進めることができる。
生産
[参考記事]
三菱電機とNEC、製造業における5G活用に向けた共同検証を開始
市場に流通している在庫量や、注文数のデータをリニアタイムに取得する事で、臨機応変な生産計画を作成することができる。
また、生産状況や工場の稼働状況のデータを取得する事で、物流計画の最適化や製品在庫の削減ができる。
物流
[参考記事]
Hacobuの物流情報プラットフォーム「MOVO」、アスクル物流拠点でトラック待機時間削減に貢献
販売状況や生産状況のデータから、最適な車両配置やルートを設定できる。
販売
[参考記事]
ARISE analytics、位置・IoTデータ活用で商品やサービスなどの需要を予測する「Intelligent Demand Forecast」開発
設置されたビデオカメラによる店内の様子や、販売実績のデータから、販売状況の把握や需要の予測を行うことができる。
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大学卒業後、メーカーに勤務。生産技術職として新規ラインの立ち上げや、工場内のカイゼン業務に携わる。2019年7月に入社し、製造業を中心としたIoTの可能性について探求中。