5Gオートモーティブ・アソシエーションと欧州自動車通信連合、コネクテッド・カーや自動運転分野などで提携覚書に調印

5Gオートモーティブ・アソシエーション(5GAA)と欧州自動車通信連合(EATA)は、スペイン・バルセロナで開催されたMobile World Congress (MWC) 2017において、コネクテッド・カーや自動運転ソリューションの分野に加え、標準化、周波数、関連するユースケースにおける協力を促進することを目指し、提携覚書を締結した。

5GAAへの加盟企業はアウディ、BMWグループ、ダイムラー、エリクソン、ファーウェイ、インテル、ノキア、クアルコムの創設メンバー8社を含む33社に達している。5GAAは、異業種の企業で構成される団体であり、自動運転や各種サービスへのユビキタスなアクセス、スマートシティやインテリジェント交通への統合などの各種アプリケーションにおけるコネクテッド・モビリティと安全に対する社会ニーズに対応することを目指し、通信ソリューションの開発・試験・推進や標準策定に向けた取り組みのほか、商用化とグローバル市場での普及を促進している。

一方、EATAは6つの主要団体と通信事業者、技術ベンダー、乗用車・トラックメーカーやサプライヤーなどの38社で構成されている。欧州でのコネクテッド・カーや自動運転実現に向けたハイブリッドなコネクティビティを広く展開することを目指し、最初の具体的なステップとして実際の道路交通環境で自動運転に求められるハイブリッド通信の性能をテストすることを目的とした「導入前プロジェクト」を進めている。

EATAはまた、サービスおよび技術のロードマップ、安全性、セキュリティ・ニーズ、規制およびビジネスの課題を特定し、対処することを目指している。このプロジェクトではデジタルと物理双方のインフラストラクチャ、さらには車両位置推定における課題など、国境を越えた相互運用性に取り組む予定だという。

5GAAとEATAは今後、両者が特定したユースケースに優先順位を付け、短期的・長期的に対処すべき技術要件を特定することに注力している。また、コネクテッド・カーや自動運転に向けた標準化をより強力にサポートするため、欧州電気通信標準化機構(ETSI)※1、3GPP※2、SAE※3などの標準化団体に対する標準化の優先順位付けも必要となる。

また、V2Xにおける周波数関連の課題、特定の周波数バンドの使用方法に関する合意、セキュリティとプライバシー、モバイル・ネットワーク事業者と自動車メーカーの双方による車両の安全性要件への対応などに共同で取り組む必要があるという。

※1 欧州電気通信標準化機構(ETSI):欧州の通信事業者や通信機器ベンダーなどが参加し、グローバルでの標準化に取り組む。
※2 3GPP:移動通信システムの国際標準化プロジェクト「Third Generation Partnership Project」の略称。
※3 SAE:モビリティ専門家を会員とし、自動車関連及び航空宇宙関連の標準規格の開発などを進める米国の非営利団体「Society of Automotive Engineers」の略称。

【関連リンク】
5Gオートモーティブ・アソシエーション(5GAA)
アウディ(AUDI)
BMWグループ(BMW Group)
ダイムラー(DAIMLER)
エリクソン(Ericsson)
ファーウェイ(Huawei/華為技術)
インテル(Intel)
ノキア(Nokia)
クアルコム(Qualcomm)
欧州電気通信標準化機構(ETSI)
3GPP
SAE

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