アース製薬株式会社は、株式会社DATAFLUCTと連携して開発したAI需要予測モデルについて、実際の業務出荷判断に活用する本番運用を開始した。
虫ケア用品や入浴剤、口腔衛生用品などを対象に、過去の出荷および在庫データと気象データを掛け合わせた高精度な需要予測を行うことで、返品およびそれに伴う廃棄ロスの削減を目指す。
同社が扱う虫ケア用品をはじめとする季節商品は、気温や天候、市場環境によって需要が大きく変動する特性を持つ。
特に需要が春から夏に集中する虫ケア用品では、需要期の終了に伴い取引先からの返品が発生しやすい課題が存在していた。
そのため、欠品による販売機会損失を防止しつつ、過剰な出荷や在庫滞留を抑制する高度な需給判断が求められていた形だ。
こうした課題に対し、両社は実証実験(PoC)を通じて、過去の一次出荷数や返品数、卸在庫データに加え、市場動向や気象データを取り入れたAIモデルを構築した。
さらに、最新データによるモデル再学習に加え、予測値と直近実績値の乖離傾向を捉える「外部補正」の仕組みを開発および検証し、直近の需要トレンドに対する高い追随性を確保した。
これにより、SKU(在庫管理上の最小単位)ごとの継続的な需要の上振れや下振れを補正係数で自律的に反映させながら、実務での高度な需給管理を推進する。
そして今回、これらの改善と検証を経て、AIによる予測結果を実際の出荷計画判断の参考情報として活用する本番運用へ移行した形だ。
アース製薬は今後、商品カテゴリーや季節ごとの需要特性の解析をさらに深化させ、需要予測の精度と安定性を継続的に向上させていく方針だ。

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