内田洋行ビジネスITフェア2024

イトーキ、オフィスワーカの活動を画像解析で測定するアプリケーションの研究開発を開始

株式会社イトーキは、主にリニューアルや移転が完了したオフィスで、従業員がスペースを有効活用できているかの効果検証を目的に、画像解析で定量測定が可能なアプリケーションの研究開発を開始した。

今回の検証では、まず画像解析の検知モデルの開発に必要な調査をオフィスで実施し、業務中の活動の分類と定義づけを行った。

オフィスでの活動は1人の作業、2人以上の作業、ミーティング、電話、集中、休憩など、様々なパターンに分類される。それらひとつひとつを一から定義し、アルゴリズムを構築することで、定量的な画像解析の測定が可能になるというものだ。

調査は、リニューアル後のイトーキの名古屋オフィス「ITOKI NAGOYA DELA」にて、株式会社オージス総研と共同で実施された。個人を特定せず、活動のみを調査対象とし、オフィスの一部のエリアを360度カメラで撮影。調査メンバーが目視でも従業員の活動記録を実施し、各自の活動を人、物、場所の観点で記述、データを収集した。

その後、従業員のオフィスでの活動を分類し「活動の定義」を決定した。具体的には、定義名とそれに対する説明を定めた。予め分類された既存の活動を再定義する検証ではなく、今回の観察で得たファクトをもとに一から「活動の定義」を決定している点がポイントとなっているとのことだ。

調査後に行われた「活動の定義」のワークショップの結果、今回はインフォーマルな「チャット」活動の定義づけを行った。

チャット活動の特徴としては、「2人以上の会話の内容が仕事か否かは問わない雑談、相談、報告」「1人が意思をもつ、もしくは偶発的な出会いで会話が発生」「場所は特定の会議室ではないスペース」「お互いの距離が1メートル未満」が挙げられている。

今後は、今回の調査を基に「活動の定義」を増やすことで、画像認識AIモデルのためのアルゴリズムを構築し、活動を定量的に測定するアプリケーションの開発を開始するとのことだ。

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