神戸市は、地域防犯活動支援策の一つとして、AIによる犯罪予測技術を用いた防犯パトロール支援アプリ「パトコミュ」のAIパトロール実証実験を、2023年6月9日より順次開始することを発表した。
神戸市は、「パトコミュ」の開発企業である株式会社Singular Perturbations(シンギュラーパータベーションズ)と「AIパトロール実証実験に関する協定」を締結している。
「パトコミュ」は、AIを用いた犯罪予測技術である「CRIME NABI」を用いたモバイルアプリだ。
パトロールする距離を指定し、必ず通過する必要がある地点を選ぶことで、最適なパトロール経路が自動で作成される。
指定した地点を通りつつ、犯罪の発生が予測される箇所を指定された距離内でなるべく通るような経路が作成されるため、より犯罪抑止効果の高いパトロールが可能となる。
作成したルートを参考にパトロールを開始すると、GPSによる位置情報をもとに実際にパトロールした経路が自動で記録され、表示される。
また、パトロール中に発見した「落書き」や「不法投棄」といった情報は、スマートフォンで撮影して記録することができ、実施したパトロールはモバイルアプリ上で電子日報としてそのまま保存することが可能だ。
作成された電子日報はグループ内で共有され、管理者はパソコンのブラウザからリアルタイムでパトロール記録の確認を行うことができる。
これらの情報はクラウド上に蓄積されるため、データの分析や検索が容易になる。
また、過去の複数のパトロール実績や犯罪予測データを照らし合わせて分析し、改善することも可能だ。
今回の実証実験では、実際に防犯パトロールに取り組む地域団体やNPO法人に協力を得て、その使用感や有用性に関する検証を行う。
協力団体は、生田防犯協会、特定非営利活動法人 日本ふれパト協会、学校法人玉田学園 神戸常盤大学で、2023年6月9日〜8月下旬まで行われる予定だ。
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