株式会社イトーキは、日本オラクル株式会社の「Oracle Autonomous AI Database」と「Oracle Cloud Infrastructure(OCI) Data Science」を基盤に、自動物流倉庫の稼働データを収集・AI解析して故障の兆候を事前に把握する予知保全システムを開発したことを発表した。
今回イトーキは、完全自律型データベースを提供する「Oracle Autonomous AI Database」と、フルマネージド・プラットフォーム「OCI Data Science」を活用し、稼働状況の可視化や稼働データの解析によって故障の兆候を検知することで、ダウンタイムの発生を軽減しつつ計画的なメンテナンスを実現できる予知保全システム「スマートメンテナンス」を開発した。
「スマートメンテナンス」では、イトーキのシャトル式自動倉庫「システマストリーマー SAS-R」に取り付けたセンサや制御装置から収集した稼働データを「Oracle Autonomous AI Database」に集約し、拠点や季節ごとの差を調整しながら加工する。
その後、業務知見と解析技術を組み合わせて重要な特徴量を抽出し、「OCI Data Science」上で多様な正常状態を考慮した機械学習モデルを開発する。
このモデルを利用することで、現場で発生しうる多様な故障・異常パターンの予兆を早期に検知できる仕組みとなっている。
収集する稼働データには、水平方向に荷物を搬送するシャトル台車(ドーリー)から取得したトルク値や、垂直方向に昇降するリフター(リザーバー)のセンサ情報などが含まれ、これらを蓄積・表示することで、設備の状態を継続的に監視する。
こうしたデータの可視化を基盤に、異常検知や入庫制限、部品交換時期の最適化といった保全機能を展開する。
なお、「スマートメンテナンス」は、現場に行かずに遠隔で状況把握・復旧を支援できる「リモートメンテナンス」と統合し、「ITOKIアドバンスドメンテナンス」として2026年1月より提供を開始するとしている。
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