トレーニングのサポートと言うと心拍数を測定するセンサや活動計を搭載したウェアラブルデバイスは多く出ているが、ボールにセンサを搭載して、キックのスピード、回転数、回転方向、インパクト位置、飛行軌道データを取得し、自分のスマートフォンで確認、記録ができる画期的なサッカーボールが「adidas miCoach SMART BALL」だ。
このボールには3軸加速度計が内蔵されており、キックにより測定された結果がBluetoothを通してスマートフォンアプリにフィードバックされ、キックごとの結果を確認、保存することができる。
ボールは重量、質感、サイズや飛行距離等の特徴は通常の競技用のボールと同様で、誘電充電式となっており専用の充電器にボールを置くだけで充電され、1時間充電すると2000キックも測定することができる。
この「adidas miCoach SMART BALL」をIoT NEWSでも手に入れてみた。
まずアプリをインストールし、アプリを起動すると言語選択、生年月日、名前、Eメールアドレスの登録から始まった。
アプリに搭載している機能は下記の通りだ。
と、いうことで早速グラウンドで試してみた。
まずはなるべく回転をしないように軽くキック。
その結果がこれ
次は回転をかけてみた。
その結果がこれだ。
このようにキックの結果が自分のスマートフォンですぐに確認ができ保存することができる。
このほかに実際の試合などを想定したさまざまな位置からの壁よけのフリーキックや、パワーキック、ブレ球の練習モードやアドバイスもあり、楽しく練習に励むことができるだけでなく、上達度も記録で確認することができる。
スポーツの世界ではこのほかに、ボールに内蔵したセンサーが試合中にどのように移動したかをリアルタイムに測定する試験を実施した事例もある。実用レベルになると試合中のボールの流れや選手の動きがリアルタイムに把握できることで、監督の指示する戦術どおりに試合が運べているか、相手の動きから次の戦術を指示するといったことも可能になるという。
このような技術は、前述のようなスポーツそのものが変わってしまうような用途ではなく、個人の鍛錬につながったり、スポーツを観戦するときの付加情報をリアルタイムに見ることができることにより今までにない発見や感動につながる方向への進化を個人的には望む。
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1975年生まれ。株式会社アールジーン 取締役 / チーフコンサルタント。おサイフケータイの登場より数々のおサイフケータイのサービスの立ち上げに携わる。2005年に株式会社アールジーンを創業後は、AIを活用した医療関連サービス、BtoBtoC向け人工知能エンジン事業、事業会社のDXに関する事業立ち上げ支援やアドバイス、既存事業の業務プロセスを可視化、DXを支援するコンサルテーションを行っている。