パナソニック コネクト株式会社の子会社であるZetesは、物流業界の人手不足や業務複雑化といった課題を解決するため、倉庫内作業をデジタル化・省力化する新たなソリューションの提供を、2025年6月より国内で開始すると発表した。
今回発表された新たなソリューションは、同社が提供する倉庫実行管理システム(以下、WES)「ZetesMedea」のオプション機能として、カメラと音声認識を活用する二つのシステムだ。
一つ目のシステムは、カメラを用いて複数バーコードの一括読み取りが可能な「ZetesMedea Camera Verification(ゼテス メディア カメラベリフィケーション)」だ。
ハンドリフトやベルトコンベア上の荷物のバーコードをカメラで撮影することで、複数の荷物のバーコードを一括で読み取ることができる。

読み取り結果は、「ZetesMedea」上のサーバと自動で照合される。誤積載などの要因で計画外のバーコードが検出された場合には、管理者画面上でアラート通知されるため、誤出荷を未然に防求ことが可能だ。
また、読み取り結果の画像データは自動保存されるため、「ZetesMedea」の作業履歴と連動した実績管理を行うことができる。
この機能は、大規模倉庫における入荷検品や出荷検品など、荷量が多く大量のバーコードの読み取りが必要な用途に適している。
二つ目のシステムは、音声認識を活用し、倉庫内でのピッキング作業を効率化する「ZetesMedea Voice Picking(ゼテス メディア ボイスピッキング)」だ。
これにより、作業員は装着したヘッドセットを用いてピッキング作業指示や作業状況の入力を音声認識で行うことができ、ハンズフリーでのピッキング作業が可能となる。
また、日本語と英語の音声認識に対応しており、新規に採用した倉庫オペレータのトレーニングを支援する。

なお、欧州の大規模倉庫の事例では、音声ピッキングソリューションの導入により、倉庫の運用コストの削減や作業ミスの低減など、生産性の向上を実現しているとのことだ。
今後は、自律走行搬送ロボットや産業用ロボット、自動倉庫など、「ZetesMedea」と連携可能なデバイス群やシステムのラインアップを強化していく計画だ。
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