2020年、東京オリンピックまであと少し。導入される技術を紹介

2020年のビックイベントといえば、東京オリンピックだろう。このオリンピックにむけて、日本の多くの企業が技術を提供し参加者、選手、スタッフを支えることとなる。また、現地に行かなくともその技術に知らない間に触れることもあるかもしれない。

内閣府は、平成26年より、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会で活用又は大会にあわせて実用化していくべきイノベーションの取組に関するプロジェクトを形成するため、「2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けた科学技術イノベーションの取組に関するタスクフォース」を開催している。

では、この東京オリンピックにむけて、どのような技術が導入されているのか紹介したい。

スタッフトレーニング -インテルTrue VRテクノロジー

インテルのVRテクノロジー
インテルのVRテクノロジーが活用されるのは、観戦だけではない

インテルが提供する技術は臨場感のある観戦体験だけではない。

オリンピックにむけて、多くのスタッフが関わることは既に周知の事実ではあるが、全員を現場に配置してシミュレーションを行うことは現実的にむずかしい。

インテルは、その課題をTrueVRテクノロジーを活用して、仮想の会場をつくりだしスタッフのトレーニングにも活用する。

既にIOCと取り組みを開始しているという。

[参考記事]インテル、東京2020オリンピックでのテクノロジー活用について発表

入場者管理 -顔認証技術、AI

今年の東京モーターショーでも展示されていた顔認証技術は、ラグビーワールドカップでも活用されていた。なお、この顔認証技術が、東京オリンピック会場でも使用される。

競技会場は高さ約2.5m~3mのフェンスに囲まれており、カメラとセンサーによって24時間警備している。大会関係者は、重要エリアに入るために高いセキュリティレベルが求められる一方で、何度も入退出をする必要があり、どうしてもチェックが煩雑になるという。

そこで、今回活用されるのがこの顔認証技術というわけだ。

この技術は、米国標準研究所(NIST)が実施した最新の顔認証技術のベンチマークテスト「FRVT2018」で、第1位の性能評価を獲得したNECものだ。(2019/10/3 NEC、米国国立機関による顔認証の精度評価で第1位を獲得

このシステムを利用する関係者は事前に情報登録したカードが必要となるため、事前登録作業が必要となる。

モーターショーで見た顔認証システム。認証する際には登録済みカードが必要となる
認証されると「GO」表示、認証されないと「NG」表示となる

この、NECの顔認証技術とインテルのAIソリューションを掛け合わせたものが「NeoFace」とよばれるもので、オリンピックでの顔認証システム導入は初めてだという。

[参考記事]未来を体験するFUTURE EXPOエリア ーTOKYO MOTOR SHOW 2019レポート2

競技における採点 -自動採点支援システム

富士通のスポーツにおける技を採点する技術
富士通のスポーツにおける技を採点する技術

国際体操連盟は、富士通株式会社と共同で開発に取り組んできた体操競技の採点支援システムをオリンピックで活用する。(国際体操連盟、富士通の採点支援システムの採用を決定)既に、10月にドイツで開催された世界体操選手権にてこのシステムが活用されている。

これは、3Dレーザーセンサーを活用して競技者の動きをセンシングし、ひねり回数の増加など年々複雑になっている体操競技を誤審なく判定するためのものだ。

選手の技術が複雑であり、どれほど高難易度であるかテレビでは解説があるものの、会場においては解説がない。

そこで、選手に向かってレーザー光の反射光から競技者の骨格の位置を推定、手足の位置や関節の曲がり具合を導き出す。さらに、データベース化された技の動きから、AIを用いた判定処理を行うことができるという。

現在は、体操における採点となっているが今後は技術を応用し、その他の競技にも活用されるだろう。

[参考記事]スポーツ業界に利用されるIoT

快適な移動 -自動運転技術

e-Palette(東京2020仕様)

トヨタからは、「Move for All、すべての人に移動と感動を」をコンセプトに開発された自動運転車、e-Paletteが選手村において走る。(トヨタ自動車、Autono-MaaS専用EV「e-Palette(東京2020オリンピック・パラリンピック仕様)」の詳細を公表

五輪仕様のe-Paletteは、センサーで全方向の障害物を常に検知し、周囲の状況に応じて運転操作を行う。車両には運転手も同乗し、システム異常時は緊急停止ブレーキで車両を停止する。

また、車両を最小限の隙間で停車させる自動制御技術も搭載されている。

トヨタのイーパレット
目のかたちをしたランプで、状態を知らせてくれる

さらに、自動運転中は目のかたちにデザインされたランプで車両状況を歩行者に知らせてくれる。

前回の東京オリンピックで開通した新幹線が、現在のわたしたちの生活には欠かせないものとなっている。これらの技術は、オリンピックを契機として、今後わたしたちの生活のなかにも自然と取り込まれるだろう。

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