10月23日から開催された第46回東京モーターショー2019の開催レポート第二弾となる。
今回のモーターショーは、OPEN FUTUREのテーマのもと、近未来を感じることのできる展示エリアとして「FUTURE EXPO」が同時開催されている。今回は、この展示についてとりあげる。同展示内では東京オリンピック・パラリンピックで活用される技術の展示など、90以上のコンテンツが展示されており、展示会会場自体も国際展示場から飛び出し、MEGA WEB内で開催している。「FUTURE EXPO」については、入場無料のため様々な技術を身近に感じることのできる場となっている。
入場者を管理する顔認証ゲート-NEC
FUTURE EXPOの入り口に待ち受けるのは、NECの顔認証ゲートだ。該当のゲートは、既にラグビーワールドカップ内でも使用されている。また、2020年に控える東京オリンピック・パラリンピックでは、選手、大会関係者、ボランティア全員がこの顔認証システムを利用することが予定されている。

このシステムを利用するには、事前に情報登録したカードが必要となる。そのため、オリンピック参加者には事前登録作業が求められる。

カードでタッチすると、目の前のカメラで取得する顔情報と、事前登録済みのカード情報が一致してはじめて認証されるというわけだ。そのため、このカードがなければ入場できず、また他人のカードを使っての入場もできない。
空のモビリティ、「空飛ぶクルマ」を間近で-NEC
続いて、同じくNECの「空飛ぶクルマ」が展示されており、注目が集まっていた。普段は見ることがめったにない、「空飛ぶクルマ」の文字通り裏側まで見ることが可能だ。


コンサートホールを車内で再現-パナソニック
また、パナソニックが提案するコンセプトカー「SPACe_L」は、例えば映像と音楽でコンサートホールにいるような感覚にさせてくれる、車内の空間をシーンにあわせてデザインできるといった展示であった。そのほかにも、気分にあわせたテーマ選択をしたり、「Living Room」「Business」「Relax」「Entertainment」といったシーンを想定したコンセプトカーとなっていた。

警備と案内のコミュニケーションロボット-ALSOK
ALSOKの警備・案内のコミュニケーションロボット「REBORG-Z」は、付近を巡回した後、自動ドッキングするというデモを展示している。

クルマとの新しい関係の提案-トヨタ、DENSO
今月初めに発表されたコンセプトカー「LQ」の展示もおこなわれていた。
LQは、「クルマと人」「クルマと社会」の新しい関係を提案するコンセプトカーとなっており、2017年に「TOYOTA Concept-愛i」で表現した未来の愛車体験を形にしたものである。
メーターには、トヨタ初となる有機ELディスプレイが採用されており、さらにウインドシールド越しに見える風景に、車線や標識、経路案内などの注意すべき情報などを立体的にわかりやすく表示させる機能を備えている。

LQは、4人乗りの電気自動車(EV)で、レベル4の自動運転システムに加え自動バレーパーキング、AIエージェント「YUI」を搭載している。
「覚醒・リラックス誘導機能付きシート」は、ドライバーが眠気を感じている時にシートバック内のエアブラダーを膨らませて背伸びのような姿勢をサポートしたり、自動運転中にリラックスできるよう、腹式呼吸を促すためにエアブダラーをゆっくりと膨張収縮させるといった機能も盛り込んでいた。
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その他にも、過去にCEATEC JAPAN等でも展示されていた5G通信で実現するコマツとdocomoの遠隔操作建機デモ、NECの顔認証技術で決済が可能な無人店舗体験や、トヨタの「絶対外さないシュート」が可能なAIバスケットロボットデモなど、見て、触れて感じることができる体験型展示が多かった。今回紹介しきれなかったが、MEGA WEB2階においては、新しいエネルギーの活用についてのガンダムとコラボレーションをおこなった展示も行われていた。
TOKYO MOTOR SHOWは、2019年10月24日(木)から11月4日(月・祝)までの12日間(一般公開は10月25日(金)から)開催されている。
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